ボトルコンディション


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Saison One は、シャンパンと同様に、瓶内で二次醗酵を行うボトルコンディションという方法を採用しています。

タンクでの最初の醗酵を終えたビールは、新しい酵母と少量の糖が加えられ瓶詰めされます。

瓶詰めを終えたビールは、再び酵母が活動する温度(20℃台)に保たれた部屋で数週間熟成されます。

この間に、酵母が瓶内で醗酵し、炭酸ガスがつくられるわけです。

その後、ボトルは再度低温での熟成を経て出荷出来る状態となります。

ちなみに、Saison One の原材料には、麦芽と美山錦、ホップの他に、糖類という表示がありますが、これはこの瓶内での二次醗酵の際に、酵母が活動のために加えられる分です。

多くのベルギーのビールでは、醸造の段階でも麦芽以外に砂糖を加えることも多いですが、Saison One ではボトルコンディション用以外の目的では、糖類は一切使っていません(そのかわりの役目を果たしているのが美山錦です)。

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非常に手間のかかる方法でもあるのですが、ボトルの中で生きた酵母が活動することで、味に複雑さが加わると同時に、その後の熟成でのビールの変化が楽しめるということから、ベルギーやイギリスのビールなどでは一般的な手法です。

ベルギーのビールにインスパイアされてビールをつくるという、山伏プロジェクトでは、この手法は不可欠と判断し、いろいろ準備を重ねました。

世界的には一般的な手法だとはいえ、ピルスナータイプのビール中心に歴史を重ねてきた日本ではまだ先例も少なく、ビールの免許を管轄する税務署とのやりとりは、数ヶ月にも及びました。

冬の玉村本店でも、20℃以上での熟成をする恒温室を新たにつくりました。

ボトルも、高い圧力に耐えられるようにと、750mlのシャンパン用のものを採用。

王冠も専用なので、打栓機も新しいものが必要でした。

そしてなにより、全てのボトルが均一にかつ望ましい炭酸ガスのレベルにもっていけるようにする方法を検討、準備実験、そして本番。

瓶詰め後、瓶内の圧力をハラハラしながらモニターする日々が続きました。

こうして出来上がった一仕込目。

ガスのレベルは、まだまだ100%想定通りというわけではありませんが、きめ細かい泡がちゃんとついています。

最初の試飲では、ほっとするとともに感動しました。

今後の味の変化も、ちょっと不安でもあると同時に、とても楽しみです。

ボトルコンディションのビールは、文字通り酵母が生きているということで、常温で(といっても、もちろん冷暗所で)の長期の熟成にも耐えるといわれています。

ただ、なにぶん初めてで実績があるわけでもありませんので、要冷蔵でのお取り扱いを前提に、製造から3ヶ月を目処にお飲みいただきたいという、いままで通りの運用を、現時点での公式のお願いとしておきます。

今後、検証を重ねていきたいと思います。皆様のフィードバックも重要な情報です。味はもちろん、泡の状態も含め、ご意見、ご感想、お聞かせいただけるとうれしいです!
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Yama-Bushi


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ところで、なんで山伏か。

「ベルギーのビールにインスパイアされつつも、日本オリジナルな味を目指す」

と書きました。

ベルギーは、フランス、ドイツ、オランダという大国(とルクセンブルグ)に国境を接し、歴史的にもいろんな国に占領された経験をもち、現在でも複数の言語が話される国。

人口は約1,000万と、東京よりも少ないのですが、そこに120を越える醸造所があります。

地域ごと、醸造所ごとの多様性が豊かで、ランビックとよばれる自然醗酵で非常に酸味が特徴のものなどもふくめて、非常に個性的かつ魅力的なビールがたくさんあります。

ぼくは、どちらかというとワインの影響が強く感じられるフランスよりの地域のビールが好きです。

そんな個性的なベルギーのビールですが、「ベルギービール」と聞いて「修道院」「修道僧」を連想する人も多いのではないでしょう?

トラピストビールといわれる6つの修道院がつくるビールが有名ですが、他にも、アビイビールといわれる、修道院との契約により外部の醸造所がつくるものも多数あります。

今回のプロジェクトを、単なる今までの延長線上のものではなく、まったく新しいものとするうえで、どんな名前がいいかだいぶ考えました。

玉村本店のある志賀高原の麓は、昔から山と密接に暮らしてきています。

炭焼き、林業、そして現在の観光。

山の雪解け水のおかげで、農業も恵を受けています。もちろん、酒づくりも。

そんなぼくらのまわりでは、山への感謝や信仰は根強いものがあります。先日の千駄焼きもその一例です。

というわけで、

「ベルギーが修道僧なら、俺たちは山伏だ」

となったわけです。

山深いこの志賀高原の地で、厳しい修行により、修道僧にも負けない、ここならではのビールを目指します!?

もちろん、先ほども書いた通りベルギービールは、修道院ビールだけではなく、非常に多様なものですし、第一、セゾンは修道僧がつくっているわけでは全くありません。

まあ、ある意味ぼくらの志を表した、「洒落」みたいなものですから、厳しく突っ込まず、にやっと笑って暖かく見守ってやって下さい。
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自家栽培ホップ100% + 美山錦


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基本的には、昨日も書いた通り、

「セゾンが好きだから、自分でつくっちゃった」

ということではあるのですが、実はもうちょっと「想い」があります。

先日、「構想数年」と書いたのですが、ホップづくりをはじめて、自分たちのホップが出来るようになって以来、100%自家栽培ホップによるビールをつくりたいと思っていました。

すでに自家栽培のホップは、Harvest Brew シリーズはもちろん、定番の DPA や Miyama Blonde などに、タップリつかってきているのですが、あくまでもアロマホップとして、他のホップとの組み合わせています。

いつか、ビタリングという苦みづけの部分も含めて、オール自家栽培ホップビールをつくりたい。

そのために、どんなビールがいいのか、ずっと考えてきました。

たとえば、ピルスナーとか。

何年も考えるうちに、ホップたちも生長し、その特徴がすこしずつわかるようになってもきました。

で、いろいろ考え続けてたどり着いたのが、この Saison One なのです。

最初から最後まで、自分たちで育てた信州早生だけを、ふんだんにつかっています。

また、同時に、自家栽培の酒米 美山錦もつかって、爽快さも表現しています。

志賀高原の水も忘れてはいけません。

大好きなスタイルを、自分たちなりに解釈して、自分たちで一生懸命育てた原材料を最大限いかすことが、うちならでは、日本ならではのビールにつながることに期待を込めて、やっています。

農家でもある玉村本店の、日本版 Farmhouse Ale というわけです。

あっ、まだ書いてませんでしたが、価格は、1,200円(税込み)。

いつもお世話になっている酒屋さんなどで随時発売の予定です。(上記価格は、送料がかからない地元価格ですので、地元以外は、送料分を勘案しての価格設定になります。)

弊社HPの準備には、もう少し時間がかかりそうです。

それまでの間のご注文は、たいへんお手数ですが、下記メールアドレスにご連絡いただくか、その他の商品のご注文の際の備考欄等にてお願いいたします。送料、発送方法等は、その他の商品と同じですので、HPをご参照ください。

Mail:order@tamamura-honten.co.jp
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Saison One


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山伏 第一弾は、Saison One。

そう、セゾンです。

ぼくが大好きなビールと、このブログでも何度か書いています。

モントリオールでも、Moonlight Brewing の Brian を訪ねた時も、やはり一番気になりました。

このセゾン、ベルギーでもフランスにほど近い地方で、農家が農閑期につくったビールということで、Farmhouse Ale なんていわれるものの代表です。

でも、実はスタイルは醸造所によってまちまち。

僕が好きなのは、やはりセゾンをつくる醸造所の代表格でもあるBrasserie Dupontや、スペルトという小麦の一種をつかったSaison d'Epeautre というビールをつくる Brasserie Blaugies。

ベルギーというと、酵母由来の香りがメインで、ホップはあまり主張してはいけないイメージなのですが、デュポンのセゾンなんかは、しっかりホップが効いているというあたりもぼくが好きな理由かも知れません。

このセゾンに刺激を受けて、自分たちなりの解釈でつくったのが、Miyama Blonde であるのですが、今回は、その経験をベースに、大きく一歩進めてみました。

まず一番の違いは、酵母。

ぼくらは、醸造開始以来五年間にわたって、基本的に一つの酵母で全てのビールをつくってきました。

モルトやホップの香りや味わいをストレートに表現出来るように、酵母そのもののからの香りは極力排した、クリーンさが特徴な酵母です。

でも、今回の Saison One では、はじめて、それとはまったく違う酵母をつかっての醸造です。

セゾン独特の、フルーティーでありながらも、くどすぎず、ややスパイシーさの感じる香りが特徴。同時に、非常にドライで爽快な味わいもつくりだしてくれます。

この新しい酵母との付き合いは始まったばかり。わからないことだらけです。

不安いっぱいの最初の仕込であった今回、まずまずいい感じに仕上がったとは思っています。

でも、自分的には、まだまだ満足はいっていないのですが、それはこれからの「修行」の課題ということで...

ちょっと長くなりました。

またつづきます。
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志賀高原ビールではありません。


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これが、新製品です!

山伏 壱 / Saison One

なんじゃそりゃ、と思った方もいらっしゃると思いますが、これに関しては書くことがたくさんありますので、何回か続きます。どうぞ、おつきあい下さい。

まず、これ、志賀高原ビールではありません。

でも、もちろんビールです。

「山伏」というのは、ベルギーのビールにインスパイアされつつも、日本オリジナルな味を追求するプロジェクト。

その第一弾が、この Saison One というわけです。

もちろん、同じ玉村本店のビールなのですが、ホップが主張し、どちらかというとアメリカンのクラフトビールの影響の強い「志賀高原ビール」とはまったく別な取り組みだということを、はっきりさせる意味もあって、あえて名前も、ラベルも一からつくることにしました。

売れるかどうか、まったく自信はありませんが、一回かぎりの限定ビールではありません。その他の全ての定番ビールと同様、常により良い味を目指して、定番として進化していきたいと思っています。

新しいブランドを立ち上げるということで、ある意味、ビール醸造を始めたときにも通じる、緊張と期待を同時に感じています。

原則、このサイズ(750ml)のボトルのみの販売です。

つづきはまた明日。
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新しい季節の始まりです!


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立春の今日、恒例の上林不動尊の春のおまつり、千駄焼きの日でした。

また今年も仕込の最中で、火渡りは見損ねましたが、興味のあるかたはこちらをどうぞ。

まだまだ寒いですし、スキーシーズン真っ盛りですが、ある意味、今日が春のはじまりです。

ちょうどいいタイミングで、本日新しいビールのラベルが届きました。

醸造開始から五年が過ぎ、

ぼくらのビールづくりも、Season 2 に突入です。

ってのは、ちょっと大げさかもしれませんが、構想数年、実際の準備にほぼ一年をかけた新作ビールデビューです。

明日には、ご案内出来ると思います。

見てやって下さい。


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不審なおっさん


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この写真、自分でもなんで撮ったのか、説明しろと言われても出来ません。

シャッターを押して歩き出すと、デジタル一眼をぶらさげた若いカップルとすれ違いました。

何歩かして振り返ると、二人が不思議そうに上を向いてぼくの撮った方向にむかってカメラを構えています。

そうだよねえ。

わかんないよねえ。
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修行がたりない...


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玉村本店の最重要会議。

新作ビールの試飲です。

製品化間近のビールをみんなでテイスティング。

そのうちのひとつが、泡立ち、色合いの面で、ちょっと今までと違います。

一番厳しいのが、普段は、なんのビールを飲んだかも覚えていない親父(=社長)。

ぼくも、本当は厳しくないといけないのに、自分でつくったせいもあって、判断がぶれるのです。

みんなで、いろいろ試して、結論が出ました。

最終的には、いまいちだったビールの原因もわかりました。

結果はよかったのですが、途中の判断で、自分の甘さを感じて大反省。

「つくり手のバイアス」っていうのでしょうか。

自分のつくったものが、よくないわけはない(というか、悪いと思いたくない)という気持ちに、判断が迷わされていた気がします。

やはりもっと自分に厳しくならないといけないと感じます。

同時に、思ったままを指摘してくれる仲間がいることに感謝した晩です。
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ナノ


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娘一号が、誕生日プレゼントにもらって、最近熱中しているのが、これ。

「ナノブロック」というもの。

単なるブロックなのですが、サイズが最小で4mmx4mmと、とにかく小さいのです。

現在は、「姫路城」を設計図にしたがって建設中。

12歳以上対象ということで、難しすぎたかと思ったのですが、大丈夫そうです。

というか、小さすぎて最近老眼をちょっと意識し始めたぼくらからすると、40歳未満とかという注意書きの方が必要じゃないかと思っちゃいます。

まあ、昔のプラモデル的でもあり、ある意味立体版ジグソーパズルのようでもあります。

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こちらは、娘たち二人で、わいわいいいながらつくった自由演技。

写真だと小ささが伝わりませんが、子供の手にのるくらい。

最初にナノテクって言葉を聞いたとき、あんまりピントきませんでした。

「小さい」だけで、なにが違うのかと。

でも、単に小さいだけで、これだけ表現の幅もちがうことに驚かされて、ちょっと目から鱗ってやつです。
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頑固さ


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先週、関東信越国税局の巡回指導がありました。

毎年この時期に、鑑定官室の先生が、蔵を訪ねてきてくださり、酒のつくりの実際の様子を見たり、タンクのもろみや酒母、麹の出来を確認したり、出来上がった酒を利いたりしていろいろなアドヴァイスをいただきます。

前も書きましたが、ぼくは日本酒のつくりに関しては、実際の仕込は杜氏に100%任せています。

シーズン前に、どんな酒をどのくらいつくるかといった酒造計画を杜氏とつくりますし、出来上がった酒に対しての意見はもちろん言います。売る責任もぼくにあります。

でも、つくりの最中は、中途半端にああだこうだというのは控え、時々様子を聞かせてもらうくらいです。

でも、こういう機会は、第三者のプロがうちの酒づくりをどうみるのか興味があって、毎年、時間が許す限り同席させてもらっています。

毎年、経験豊かな先生がいらっしゃって、いろいろな助言をいただきます。

なるほどと思うご指摘をいただき、早速つくりに生かすことも多いです。

でも、一方で、指導の後に杜氏と話すと、指摘された部分でも杜氏なりに譲れないところもあって、その場では「はい」とはいいながらも、ある意味聞き流している部分もあるのがわかります。

謙虚に人の意見に耳を傾ける姿勢はもちろん大事ですが、同時にそれを取捨選択して、自分ならではの酒づくりの方法を固めていく上で、頑固さも必要なのです。

ぼくも、自分のビールに対して意見をもらった時に同じようなことを感じます。

独りよがりになってはいけない一方で、自分を見失ってもいけないわけで、そこのバランスをとるっていうのは、わかっていても難しいなあといつも感じるのです。
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