04/11/2008(Fri)
日・米ビール(+不本意ながらビール類)業界の現状確認

ホップ畑の話は、一休み。
時々書いてますが、日米のビール(およびビール類)業界の新しい数字が出たので、例によって現状を確認してみます。
まずは、日本の今年1-3月の数字から。
(オリオンビールを含む)大手5社合計の出荷量は前年同期比2.6%減。ビールが同4.9%減、発泡酒が同4.5%減となったのに対し、第3のビールは同5.8%増と前年を上回ったとのこと。「低価格ビールへのシフトが鮮明になっているが、市場全体は値上げの影響を受けて3年ぶりにマイナスに転じた。」ともあります。
ビール系飲料全体に占める酒類別の構成比は、ビールが49.0%、発泡酒が25.9%、第3のビールは25.2%。
本当のビールは、ついにビール系市場全体の半分を切ったというわけです。あいかわらず、麦芽をつかっていないような「ビールじゃない」ものも、ビール系飲料(「新ジャンル」とかいう言葉にも違和感を覚えます)とひとくくりにしたり、本当のビールを半分も売っていない会社を「ビール会社」と呼ぶのも、いかがなものかと思っちゃいます。
市場の地盤沈下は、本当に値上げだけが理由なのでしょうか?
次にアメリカの2007年の統計(興味のある方はこちらをどうぞ)。
市場全体は1.4%増。そのうちクラフトビール業界は、数量で12%増、金額で16%増と市場全体を大幅に上回る伸びが続いています。中でも規模の小さいマイクロブルワリーは、21%増。市場全体に対するクラフトビールのシェアは、数量で3.8%、金額で5.9%。
以前も書きましたが、日本のクラフトビールの市場シェアは、2005年時点でおよそ0.2%。アメリカの1/15~20とかです。
別に、日本もアメリカみたいになるはずだと言い切るつもりはありませんが、日本のクラフトビールにもまだまだ可能性は大きく開けていると思います。
日本のビール類が、価格だけが勝負の、牛乳や卵みたいな、スーパーの特売品みたいになっている様な状況下、ビールの文化を育てていくのは、ぼくらクラフトビール業界の役割かもしれません!?
ああ、そういえば、現在発売中の雑誌「料理王国」5月号のビール特集で、志賀高原ビールの「Miyama Blonde」も紹介していただいています。本屋さんで、見かけたら、ご覧ください。
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