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01/19/2010(Tue)
今度は仕込み300回

この間ブログ1000回なんて書いたばかりなのですが、今日は、ビールの300回目の仕込み。
Kjetil君なんかは、#100なんていう記念ビールを出したりもしているので、どうしようか考えたのですが、無理矢理新しいビールをつくるのもいかがなものかということで、熟慮(?)の末、「自分たちの飲みたいビール」というぼくらのコンセプトの象徴でもある、このビールにしました。

今日のアロマホップ。
ほとんど自家栽培のホップで、量はふだんの仕込みのおよそ倍。
贅沢ですし、正しいタイミングに投入するだけでも四苦八苦です。

「お前は口ばっかりで、実際の仕込みはしていないんだろう」と思っている方もいるようですが、僕はちゃんと皆勤賞。
轟君は、入社前の一回だけをのぞいて毎回の大事なパートナー。今日はタイミングが合わずに写ってませんが、たかしくんも、病欠期間がありましたがほぼ毎回参加。
そして、今日気がついたのですが、BUAISO君も、ちょうど今日が100回目の仕込み。
300回。ぼくらなりには、いろいろあったのですが、先輩ブルワーの皆さん達にくらべたらまだまだです。
でも、やっていてつくづく思うのですが、「経験に勝る先生」はいないと感じます。
まあ、漫然とやっていては回数をこなしても意味ないのでしょうが、レシピにしろ醸造方法にしろ、いまだに、毎回毎回、微調整が続きますし、新しい発見も多いのです。
今日のビールも、何度も仕込んでますが、まだまだ完成という自信はなく、また大きなチャレンジをした気分です。
まだまだ単なる通過点。
どこまでいくのかわかりませんが、こつこつ行きます。
12/30/2009(Wed)
2009私的十大ニュース(上)

恒例の玉村本店の私的十大ニュース
一月は、ノルウェー Nogne O のKjetil さんとのコラボレーションで、Not So Mild Aleが誕生。ぼくらにとって初めてのCollaboration Brewで、二月のリアルエールフェスティバルにも、初参加。おかげさまで大好評。いろんな面で、非常に勉強にもなりました。
「最良の食中酒」を追求する玉村本店ですが、春には、玉村無濾過生原酒三種を発売。スタンダードクラスの味の酒、まだまだこれから育てていかなければいけませんが、手応えありです。
六月には、モントリオールビアフェスティバルに招待されて参加。初めて、コンテストのジャッジをしたり、多くの出会いがあったりと、大収穫でした。帰りに訪れたサンフランシスコでも、尊敬するブルワーたちと会えて、すごく刺激を受けました。十月にはフランスのストラスブールのビアフェスにも出品。予想もしていなかった、インターナショナルな広がりに、ちょっとびっくりです。
モントリオールでは、カナダでも最も人気のあるブルワリーである Dieu Du Ciel! とのコラボレーションで、「一石二鳥」が誕生。すごく面白いビールに仕上がりましたし、実力のあるブルワーと一緒に醸造することで、いろんな新しいアイディアをもらい、ぼくらの技術の進歩にも収穫大でした。
春からは、「自然農法」なるものに興味を覚え、「雑草PJ」と称した遊びに挑戦。ホップづくり初年度は、たいした成果がでていませんが、その後の蕎麦は、量はともかくなんとか収穫ができ、蕎麦好きとしては大満足。現在は、「原料を知る」という意味で、大麦づくりにも挑戦中です。
つづきます。
12/02/2009(Wed)
いつもながら、すごいです。

久しぶりに登場。
Nogne O の Kjetilさん。
東京に、ほんのちょっとだけ立ち寄るということで、春以来の再会です。
このブログで何度か書いた彼の日本酒プロジェクト、いよいよ実現します。
原料の米も、日本からノルウェーに向っています。(同じコンテナに、志賀高原ビールも載っていきました。ノルウェーの人の反応が気になります。)
醸造設備も、以前使っていたビールの機材を利用したり、麹づくり用の木蓋を現地でつくったりして、ほぼ準備完了とのこと。
ヨーロッパで最初の日本酒蔵。
どんな酒ができるか楽しみです。
今回は、日本酒の酵母だけで醗酵させたというアルコール度数20度近いビールのボトルも持って来ていました。
早速飲ませてもらうと、う~ん、面白い(し、もちろん美味しい)。
Stone、Jolly Pumpkin とのコラボビールも、サンディエゴの次はノルウェー、そしてミシガンと三か所で醸造。次はMikkellerとBreDogと三者でのビールもつくるとのこと。
いつもながらの行動力に、あいかわらず刺激されます。
それにしても、すごい。
ぼくもがんばらないと。
09/12/2009(Sat)
Not So Mild Ale の Harvest Brew

「明日また詳しくは書きますが」とは書いたものの、昨日の記事のリンクをみていただくとほとんど説明が終わっちゃってますね。
とはいえ、もうちょと書いてみます。
この Not So Mild Ale はNogen O とのコラボで生まれたのですが、ある意味、「わかりやすく志賀高原らしいビール」でもないのに僕自身は大好きでしたし、「もう一度飲みたい」と言っていただく機会がとても多かったビールです。
いつか、またつくろうと思っていたのですが、実験で植えた三年目のウィラメットの収穫が結構ありそうだということで、この機会に生ホップで仕込むことにしたのです。
第一弾のレシピをベースにしてますが、今回はぼくら単独での醸造です。事前に、Kjetil さんには確認をとって、愛着のある同じ名前でいくことにしました。
前回よりも、やや色は濃いめ。赤っぽい茶色ってところでしょうか。
ホップは前回と同じくアマリロとウィラメットですが、Harvest brew ということで、ウィラメットの比重がより高まっています。通常より1/3近く小さい仕込サイズですが、6kg以上を収穫直後、生のままでアロマホップとしてつかいました。
焙煎したモルトと、ホップからくる、ほんのり甘い香り。
アルコール度数 4.5%ですが、飲みやすさはありながらも、しっかりとしたモルトの味わいと、生ホップならではのみずみずしい風味を感じていただけるのではと思います。
アメリカンホップらしい性格のアマリロとはちがい、上品で穏やかなウィラメット。
「Harvest Brew」 という名前から、すごくホッピーなものを想像されてお飲みになると、「あれ」っと思う方もいるかもしれません。(まあ、いわゆる「マイルド」とくらべたら、ずいぶんホッピーではあるのですが。)
でも、このビールが目指したのは、ぼくらなりに「マイルド」というセッションビールを解釈すること。
そういう意味では、何杯もおかわりしたくなるような、それでいて退屈でもないビールに仕上がったのではないかなあと思っています。
たしか去年も書いたと思いますが、生ホップのよさって、「強さ」よりも「やさしいみずみずしさ」にあるような感じがします。
新鮮なもののおいしさが、なんかしみじみにからだに染みていくような気がするように。
まあとにかく、味に関してはお飲みいただくしかありません。
例によって、皆さんのご感想お待ちしてます!
08/12/2009(Wed)
今年は、カナダから!

去年のホップ摘みには、はるばるノルウェーから Kjetil さんが参加してくれましたが、今年も海外から助っ人が。
おとといの写真をみて気がついた方もいらっしゃるかもしれませんが、そう、Dieu du Ciel! の Luc がカナダから駆けつけてくれました。
前にも書きましたが、彼は大の日本好き。
今回も3週間、日本で夏休みを過ごします。
早速、カスケードの収穫で活躍してもらいました。
いろんな人と青空の下で、長い時間を一緒に過ごせるのも、収穫の季節の大きな楽しみです。
06/29/2009(Mon)
モントリオールでビールをつくる。

延々続けたモントリオールの話も、これが最後のネタ。
つくってきました。
Dieu du ciel!と、ビールを。
今回の訪問が決まり、「一緒につくらないか」と声をかけてもらったのです。
ご存知の通り、今年の1月、我が工場で Nogne O の Kjetil さんと Not So Mild Aleを一緒につくったのですが、今回はその反対。
Dieu du ciel! のブルーパブで、一緒にビールを仕込んできました。
先日も書いた通り、カナダはもとよりアメリカでも高く評価されている Dieu du ciel! ですが、他ブルワリーとのコラボは今回がはじめて。Luc によると、某有名ブルワーにもコラボの打診を受けたりしているそうですが、ぼくらが先にパートナーとして選ばれたのです。

彼らは、このブルーパブ以外に、数年前に新しい大きな工場をつくっていますので、いまはその二つの醸造所が稼働中。
こちらは、仕込みサイズでいうと、ぼくらの4割くらいなのですが、それでも年間の生産量はここだけでぼくら並みというのですから驚きです。
法律で、ブルーパブで醸造されたビールは、すべてそのパブで消費されないといけないとのこと。単純計算でも1日200L以上。パブでは、工場で生産する分も出してますので、すごい販売力です。
この日も、16時くらいには、もう結構なお客さんが入っていて、楽しそうに飲んでいます。スーツ姿は見当たらず、一体どういった関係のひとたちなのかわかりませんが、羨ましい限りです。

設備は、狭いスペースに二階建て。地下は頭を下げないとぶつかっちゃうようなところもあるのですが、きわめてコンパクト、効率的、そして清潔です。
日本を出発する前から何度もやりとりして詰めてきビールのイメージとレシピの詳細を最終確認して、いよいよ醸造開始というわけです。
つづく。
05/01/2009(Fri)
祝 Sal's 10周年!

(FresHop2008の時のTシャツを着る将来のSal's girls!?)
おなじみの鷺沼のサルズさん。
10周年記念ということです。
志賀高原ビールが、今度の9月でやっと5年。
10年って、それだけで立派だと思います。
いつもいろんなビール(とバーボン)でぼくらを刺激してくれるこのお店。
ここのお陰で、たくさんの方々(Kjetilさんとかも)と知り合うこともできました。
GW期間中は、10周年記念のイベントを開催中。
まあ、例によってすごいラインアップなわけです。
行かなきゃいけないでしょ、これは。もちろん、ぼくも顔を出そうと思ってます。
これからも、太く長く、頑張って下さい。100周年目指して。(その時、玉村本店は294周年のはずです。)
新しい展開も期待しています!
04/05/2009(Sun)
Making of "Natto Soba Ma~nde Lambic"

エイプリルフールにお騒がせしたNatto Soba Ma~nde Lambicですが、おかげさまで、予想以上の反響をいただきました。
実は、このねた、もともとはあのKjetilさんにヒントをもらいました。
彼がある酒蔵に研修にいく際に、
「少なくても一週間前から、絶対に納豆を食べないでくるように。」
というメールをもらって、びっくりしてぼくに聞いてきたのです。
確かに、醸造の世界では、納豆菌は敵視されてきているのです。
「もしかしたら、納豆菌でビールをつくったら、ランビックみたいになったりして」
と冗談をいったのが始まりです。
それから考えていて、例のNot So Mild Aleに語呂がちかいということで、「蕎麦」と「ま~んで」を思いついたのです。
4月1日が近づくある日、やっぱりラベルもほしいなあと思い、簡単なデザインをして、いつもお願いしている印刷屋さんに、恐る恐る協力を打診。渋々、つくってもらったのが写真の2つのラベル。(Kさん、Yさん、感謝しております。そのうち、ちゃんとお返ししますのでお許しを。)
実は、よく見ると「ビール」という表記があるのですが、蕎麦はビールの副原料として、日本では認められていないので、蕎麦をつかったビールは発泡酒になります。
ですから、このままじゃ本当はいけないのですが、時間もないし、わざわざまた印刷屋さんのお手を煩わせるわけにもいかず、このままでいくことに。
この点を指摘する人がいるかいないか、実は内輪で賭けをしていたのですが、鋭い人はいるもので、やっぱり指摘されてしまいました。ゆるブル読者のレベルの高さを再認識。(おかげでぼくが賭けには勝たせてもらいましたが。)
そう、アイディアをくれたKjetilさんにも、「新製品を出すので、ブログをみて」とメールをしときました。
そしたら、
"Wow, very exciting!"
ではじまる。長~い、メールが着きました。内容は、香りや、技術的なこと、"ma~nde"の意味などを問い合わせる詳細なもの。
遠い北欧の国でも、一人しっかり引っかかってくれました。大満足です。
でも、本当に納豆菌を麦汁に加えて実験中という、彼のチャレンジ精神には、脱帽です。
03/11/2009(Wed)
発酵ってすごいなあ。

また登場。
Kjetilさんが持っているのが、持ってきてくれたお土産です。
彼の奥さんはマレーシアの出身。うちを訪ねてくれる前にいたコタキナバルから持ってきてくれたのが、この「なぞの酒」です。
シェテルさんいわく、
「日本人は、日本酒が唯一の並行複式発酵の酒だといって自慢するけど、実は、これもそうなんだ。」
とのこと。(並行複式発酵については、説明すると長いので興味ある方はこちらまで。)
なんでも、マレーシアの一部で昔から家庭でつくられている酒で、原料は米。(ちょっと記憶が曖昧ですが)ある種の葉っぱが、麹のかわりに糖化の役割を担い、酵母とともに働くことで、この酒になるそうです。
それを、1年ほど貯蔵したのがこれというわけ。

で、この酒ですが、ご覧の通り、インペリアルスタウトかとおもうほどの濃い黒です。なんで米からできた酒がこんなに黒いのか。
「だいじょうぶかなあ」
と思いながら飲むのですが、これが「いける」のです。
飲んだ人によって表現は違うのですが、香りは、黒糖、醤油、カラメル、シェリー。味は、カラメル化した梅酒(まあ、そんなのがあるならですが)、糖を加えた黒酢って感じ。
梅酒版インペリアルスタウトってところでしょうか。
粗野な飲み物を想像していると、意外な旨さにびっくりです。日本酒の親戚って感じはあまりしませんが、まぎれもない親戚なのです。
発酵ってすごいなあと思うのです。
興味あります?
いい子にしていたら、飲ませてあげますね。
たぶん。そのうち。
03/08/2009(Sun)
Not So Mild Ale 発売開始です!

ノルウェーNogne Oの、Kjetilさんとのコラボレーションで生まれた Not So Mild Ale。
リアルエールフェスティバルでも好評をいただき、ひと足早く販売していたリアルエール版に続き、通常版の販売を、ボトルと樽で開始です。
リアルエール版よりも高め、といっても通常の志賀高原ビールの製品よりはやや低めの炭酸ガスの設定です。リアル版もいいけど、このくらいの感じも香り、味のバランスを含めていいのではと思っています。
ぼくらのビールの中では最も低いアルコール4.5%のこのビール。知らずに飲むと、志賀高原ビールにしてはおとなしいなんて思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、ローストとホップの香り、そして穏やかながらもみずみずしいモルトの味わいをお楽しみいただけると思います。あまり冷やし過ぎずにどうぞ。
今回目指したのは、飲み飽きしないセッションビールでありながらも、ぼくららしさを感じていただけるもの。
すでに、リアルエール版をお飲みのみなさんには、「何杯でも飲める」「でも、しっかりホップは感じる」というお声をいただいています。

ラベルは、例によって限定の簡易版。でも、二社のロゴが並ぶと、なんか結構いい感じだと思うのは、ぼくだけでしょうか。
一仕込みだけの限定醸造。本数が限られています。インターネットでの販売は200本だけ。(恐縮ですが、お一人様12本まででお願いします。)いつもお世話になっているお酒屋さんでも、販売の予定です。
樽生版も、同時発売。飲みやすさからか、通常の商品にくらべても回転が早いようですし、こちらも数量は限られちゃってます。見かけたらお試しを!
玉村本店のHPはこちらです。
02/17/2009(Tue)
「やってみて」思うこと

リアルエールフェスティバル終了後の控え室。
他のブルワーのみなさんと話をしていると、携帯がなりました。
電話の主はシェテル(Kjetil)さん。
実は、また日本酒づくりの修行のために来日中なのです。
この日のお昼まで大阪で研修をうけていたのでフェスティバルには間に合わなかったのですが、一緒につくったビールがどうだったかずっと気にかけてくれていました。
ちょっと遡りますが、このビールを仕込んで数日後。ノルウェーにもどったシェテルさんが、ビールの出来を気にしてメールをくれました。
大丈夫だろうと思っていながらも、万が一、期待した味と違った場合の可能性をいろいろ心配して、いろんな対処法について先回りして提案してもくれさえしました。
ぼくもいつもそうなのですが、ものをつくるって(特にはじめてつくる場合はなおさら)心配事ばかりです。普段はどちらかというと楽観的なぼくでさえ、極度の心配性になります。
ですから、彼の心配はよくわかりますし、彼が「自分のビール」として本当に一生懸命考えてくれているのを感じて、うれしかったです。
いいものに仕上げなくてはいけないという責任を改めて感じました。
結局、幸いなことに、ビールは余計な手を一切加えずに当日をむかえることになりました。
電話でシェテルさんに、お客さんの反応、人気投票の結果を伝えると、すごくうれしそうでした。それを聞いて、ぼくもなんか責任を果たせたような気がしてほっとしましたし、うれしかったです。
今回、一緒にやってみて、学ぶことが本当に多かったです。リアルエールというものにも、取り組むことで、同様にとても勉強になりました。
やはり、とにかく「やってみる」ということの重要性を、あらためて感じました。
シェテルさんの次の訪問先は、北海道。そこで今夜はじめてこのビールを口にすることになっています。
02/16/2009(Mon)
リアルエールフェスティバル

昨日、東京リアルエールフェスティバルに参加してきました。前も書きましたが、今回で7回目のこのイベント。ぼくらは初参加です。

全26種類のビール(途中でもう2種類樽が加わったので全部でたぶん28種類)ものリアルエールが勢揃いです。
ぼくらは、Kjetilさんとつくった、例のNot So Mild Aleでの参加です。
なにせ、はじめてつくったリアルエール。味ももちろんなのですが、CO2のレベルが適正かどうか、ハンドポンプでうまく注げるかなんてことまで、とにかく不安ばかりでした。

無事サービングしてもらえることが確認でき、事前の試飲タイムに味の方もチェック。いよいよ本番です。
早々にチケットが完売したという今回。開始と同時にものすごい人。会場の熱気で、ぼくは汗だくでした。
うれしいことに、ぼくらのビールの前には、長蛇の列。

おかげさまで、結構早い段階で、Sold Outとなりました。(お飲みいただけなかったみなさん、すみませんでした。)

最後に発表された、来場者のみなさんによる人気投票の結果、ぼくらのビールが第三位に!(一位、二位はともにベアードさん。)
思うところあって、コンテストとかに一度も出品したことのないぼくらですが、こうして飲んでいただいたみなさんに支持していただくのは、なによりうれしいです。
特に、ぼくらのビールはこの日のなかでは、最もアルコール度数の低い方でした。
がつんというタイプの派手なビールでもないのに、そうそうたる顔ぶれのなかで選んでいただき、正直ちょっとびっくりもしました。
参加前から、いつになく緊張した今回のイベントでしたが、無事終わって本当にほっとしています。
毎度のことですが、主催者のみなさん、大勢のボランティアのみなさん、そしてお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました!
02/12/2009(Thu)
Not So Mild Ale

Kjetilさんと一緒に仕込んだ、Nogne Oと志賀高原のコラボレーションビール、ほぼ出来ました。
名前は「Not So Mild Ale」。
イギリスの伝統的なスタイルであるマイルドを、ぼくらなりに解釈したビールです。
アルコール度数17.5%というDark Horizonをはじめとして、シェテルさんがつくるビールも強くて大きいビールのイメージが強いです。
ご存知のとおり、ぼくらのビールも、あんまりおとなしい方ではありません。
その二社のコラボでマイルドとは、拍子抜けする方もいらっしゃるかもしれません。
マイルドそのものは、「労働者のビール」みたいなイメージもあって、本場イギリスでも、ビターに押され気味で、決してすごく人気のあるスタイルではないようです。
でも、先日書いた通りリアルエールを念頭においたビールをつくろうということで、二人でやりとりするうちに行き着いたのがマイルドだったのです。
モルトの味わいが楽しめ、飲み飽きしないセッションエールっていうのは、魅力的なんじゃないかと。
アルコール度数は、ぼくらのでは今までで一番低い4.5%。本来のマイルドは、もう少しアルコールが低く、ホップも抑えめ、使われるホップはもちろんイギリスのものなのですが、ぼくらのは「Not So Mild」。ホップも、アマリロとウィラメットというアメリカンホップで、いわゆるマイルドよりははっきり効いていると思います。
まあ厳密に言えば、ブラウンエールのカテゴリーの方が正しいのかもしれませんが、あくまでも、ぼくら流のセッションエールの解釈ということで、この名前でいっちゃいます。
モルトの味わいとホップの香りが生きたビールにしたいと思いつくりました。バランスが大切なのですが、あんまり無難にバランスがとれるのもちょっと嫌だなあと思ってました。
結構、ぼくららしく出来たんじゃないかと思うのですが、みなさんの感想がいつも以上に気になります。
出来映えを、まずリアルエールフェスティバルでご判断下さい!
02/03/2009(Tue)
リアルエールに挑戦するの巻

2月15日、東京のすみだリバーサイドホールで開催される東京リアルエールフェスティバルに参加します。
今年で7回目というこのイベント、実は前から誘っていただいていたのですが、参加を躊躇してきました。まだまだ駆出しで、自分たちの製品の完成度を高めることに集中してきて、正直「リアルエール」というものを正しく理解したり、しっかり取り組める自信がなかったのです。
志賀高原ビールは、すべて無濾過、非熱処理で、酵母が生きています。そういう意味では、リアルエールの要素はだいぶクリアしていると思うのですが、ご存知の通り、ぼくらは「自分たちの飲みたいビール = 個性ある食中酒」という考えで、ビールをつくっています。スタイルは、イギリスのパブで飲まれてきたような伝統的なものとは必ずしも同じではありませんし、炭酸ガスのレベルも結構ちがいます。
それでも、時々出会う美味しいリアルエールの良さや、そういうビールを楽しんでいるみなさんの熱意を知って、ずっとこのイベントのことは気になっていました。
実は今年も、ぎりぎりまで悩みました。既存のラインアップをリアルエールとしてコンディションするだけでいいのかどうか。
いろいろ考えて、中途半端はやめて、どうせならこのイベントを念頭においたビールをつくるべきではないかと考えるに至りました。とはいえ、本当にうまくいくのか、つくったはいいが本当に売りきることができるのかは全くわかりません。
ちょうどそんな時に、例のNogne OのKjetilさんがぼくらを訪ねてくることが決まり、それにあわせて一緒にビールをつくろうということになったのです。
前回のこのイベントで講演もしたというシェテルさんも、このイベントで今回のコラボビールを披露するというアイディアをすぐに気に入ってくれました。そして、ビールのスタイルを詰めていったわけですが、「リアルエールとは」に関して、まだ万全の自信をもっていないぼくにとっては、非常に大きな助っ人となったわけです。(とはいえ、つくっちゃった今回のビール、本当に売り切れることができるかは、依然として自信ありませんが。)
どんなビールになったのか。まだ熟成の途中なので、どきどきしています。
ビールのスタイルなんかに関しましては、イベント前にまた書きますが、とにかく、当日をお楽しみに!
01/26/2009(Mon)
実現するであろう野望

この話題でだいぶひっぱっちゃいましたが、今日でひとまずおしまい。もうちょっと、おつきあいを。
今回、Kjetilさんがうちを訪ねてきたもう一つの目的は、酒づくりの見学。ホップ収穫の時から、見に来たいと言われていました。
前も書きましたが、シェテルさんは、日本酒をつくりたいと真剣に考えています。過去三年にわたって、日本でいろいろな勉強を重ねてきました。
二月にも再来日して、二つの酒蔵で研修をする予定です。

ですから、基本的な知識はもう充分です。今は、「自分でやる」のを念頭に、より具体的に必要な知識を高め、経験をするのが主眼です。
実際に蒸した米を触ってみたり、麹づくりの行程や温度なんかを真剣に勉強していきます。

我らが「ホップの先生」勇三さん。国に援助を受けて、大麦とホップをノルウェーで試験栽培しているシェテルさんに、「いつでも教えにいくぞ」と、かなり乗り気でした。

杜氏とシェテルさん。二人の手には、この日しぼったばかりの、特別純米。しっかりした味わいのある酒が好みのようで、ご満悦でした。
ぼくらからすると、つい「本当に海外の人が、本当に日本酒をつくるのか?」と思ってしまいます。実際、もし彼の日本酒づくりが実現したらヨーロッパで最初になるそうです。
でも、すでにアメリカのミネアポリスで実例があるようですし、やはり海外での日本酒に対する関心は、確実に高まっています。
自分でスクラップの牛乳タンクなんかを利用して、ビール工場をつくったのが、ノグノ・オーの始まり。かれの好奇心と実行力なら、たぶん本当に実現するにちがいありません。
興味のある方は、これをどうぞ。本気なのがよくわかります。
ぼくも、負けてはいられないと、本当に大きな刺激を受けているわけなのです。ムンクみたいな画家でも目指そうか!?
01/25/2009(Sun)
改名

Nogne OのKjetil Jikiunさん。
この発音が、毎度のことながら問題になるのです。
ホップ摘みの時、マイケルさんや、石井さんとかと一緒に確認して、「ケテルさん」でいこうということになりました。ですが、その後も、聞いているとなんかどうもしっくりきません。
彼のビールの輸入がはじまって、その日本語表記について、ぼくにもお問い合わせをいただいたりしたのですが、これまた難しい。インターネットでみてみても、「ノーニュ」「ヌウグナ・エウ」「ノイン・ウー」「ノーグネィ・エー」などなど、いろんな表記が。

この日は、結構取材の方もみえたので、やはり日本語でどう発音するべきか、確認しといた方がいいということで、再度本人と検討しました。
まず名前ですが、「ケテル」、「シュテル」ならどちらが近いかからはじまって、「シュテル」に。でも、やっぱり「シュ」よりも「シェ」が近いかなということで、「シェテルさん」で行くことに。(まあ、シェテルかシェトルかは、いまでも微妙ですが。)
ラストネームは比較的簡単。「ジキウン」です。
次は、会社名&ブランド名。
「ノーノ」と「ヌーノ」どちらが近いかと聞いてみて、「ノーノ」の方が近いかなあということに。ノの発音は、口をすぼめて、舌をU字型に丸めてする感じ。
もう少し話していると、やっぱり「G」の音も入らないとということで、「ノグノ」ということに。(「グ」の音は、飲み込むみたいにあまり聞こえないので、たぶん、カタカナの通りはっきり一音一音読むと、通じないかもしません。でもまあ「マクドナルド」の発音が、そのままだと通じないのと、同じようなものということで、よしとしてください!?)
最後の、Oに斜めの棒が組み合わされた文字ですが、これは「オー」か「オウ」。たった一文字ですが、この文字だけで「島」という意味を持つとのことです。
「Naked Island」「不毛の大地」という意味を表すブランド名の、「Island」「大地」の部分というわけです。
といういうわけで、まあ日本語の発音ですから完全ではないのですが、
「ノグノ・オー(オウ)」の「シェテル・ジキウン氏」というのが、近そうだということになったのでした。
今度は、大丈夫!?
01/24/2009(Sat)
仲人

今回のぼくらのコラボもそうなのですが、もう一方の、Nogne O、Stone、そしてJolly Pumpkinのコラボも、じつは、ここSal'sさんがきっかけです。
去年の三月に、Kjetilさん、Gregさん、ぼくを引き合わせてくれた場なのです。
Stoneのサイトにも、そのときにKjetilさんとあったのが、そもそもの始まりだったと書かれています。

毎年、アメリカに買い出しに行って、積極的にいろんな醸造所を取材し人脈を広げ、貴重なビールをもってきてくれるマイケル。
本当に感謝してますし、こういうBarが日本にあることで、クラフトビールの世界が、余計に楽しくなっているというのは、すごいことだなあと思うのです。
Port Brewing の「High Tide FresHop I.P.A.」の樽とか、普通飲めません。
みんな、Sal's行かなきゃ!
01/23/2009(Fri)
Collaboration Brew

(しかしでかい!ぼくも一応181cmなのですが...)
クラフトビールの世界では、最近、特に海外でビール会社同士のコラボレーション・ブルー(Collaboration Brew)が盛んです。
他業種とのコラボならともかく、考えようによっては商売敵でもある他社となぜコラボするのか?
そもそも、国内外に限らず、クラフトビールに携わる人たちは、たいていオープンです。企業秘密を隠すのではなく、むしろお互いに情報交換を積極的にしています。
アメリカはいまでこそ、クラフトビールが全ビール市場(←ビール類といわなくてよくてうらやましい)の5-6%を占めるまでになってきたわけですが、それでも、まだまだ自分たちのつくる個性のあるビールを、よりたくさんの方々に飲んで欲しいという気持ちをみんながもっています。StoneのGregさんと会ったときも、全く同じことを言っていました。
シェアがまだまだ1%にも遠く及ばない日本でもこの状況は同じで、お互いの足を引っ張る前に、むしろ一緒に、よりいいもの、より面白いものをつくって、市場の底上げをしたいという気持ちの方が強いのです。
Kjetilさんも、海を越えて、沢山の会社とコラボしてきたわけですが、
「いいビールをつくるには、何百も何千もの方法があるし、会社毎にやり方も異なる。一緒にやることによって、自分たちのやり方とは違う新しい発見があったりして、非常に勉強になるんだ。」
と言っていました。
これには全く同感。今回は、ぼくらの定番の変形とかではなく、いままで挑戦したことのないスタイルのビールをつくったのですが、そもそも、どんなものをつくろうかというところから始まって、最終的なビールの色や味、香りのイメージを共有し、その具体的なレシピを詰める過程で、たぶん普段のぼくだったらやらなかっただろうこともたくさんあって、すごく勉強になりました。
自分たちらしさはしっかり主張しながらも、あえていつもとは違う相手のアドヴァイスを積極的に受け入れてみることにしました。といっても、まあ、もともとお互いのビールに共通する部分が多いから、一緒にやることになったという要素はあるのですが。
こういうプロセスを経て生まれてくるビールって、単なる1+1=2以上のものになる可能性があるなあと、やりながら実感しました。
結果として出来上がるものが、ビール好きのみなさんに面白がっていただけて、クラフトビールへの興味や関心が高まるのにつながったら、うれしいなあと思うのです。
年明けから、ずっとメールのやり取りをしながら準備してきて、醸造の当日まで。ワクワクした気持ちがどんどん高まっていったわけです。
醸造を終えたいまでも、出来上がりがどうなるか、ワクワクは続いています。今は手応えと一緒に。
01/22/2009(Thu)
相手にとって不足なし!?

そう、ノルウェーで最初で最大のクラフトビールメーカ、Nogne Oの共同創設者で、醸造責任者のKjetil Jikiunさんとビールをつくることになったのです。
このブログでは、過去に何度も登場していますが、彼が玉村本店を訪れたのは今回で三回目。その間に、日本への輸入も始まり、ビールの世界でのKjetilさんの知名度は高まる一方です。
「なんか、囚人の写真みたいだね」といいながら撮ったこの写真、彼が手にしているのは、「BeerAdvocate」というアメリカの雑誌。ビール好きが、自分の飲んだビールの感想を投稿して、お互いに情報交換する消費者サイトの、雑誌版です。
その最新号の表紙を、Kjetilさんが飾っているわけです。

彼は、これまでも、スウェーデン、デンマーク、フィンランドのビール会社に加えて、昨年には、ノルウェーで、ヤッホーブルーイングの石井さんとも一緒に"Collaboration Brew(共同醸造)"をしてきました。
さらに最近では、去年の10月に、アメリカでStone BrewingとJolly Pumpkinという大人気の二社と一緒にビールをつくってきました。

これは、同じ号にたまたま掲載されていたランキング。サイトに寄せられた膨大な消費者のレビューをもとに算出されたものなのですが、
「この地球上で過去から現在までのすべてにおいて最高のビール会社」というカテゴリーで、そのStoneが第一位なのです。(まあ、アメリカのサイトですのでランキングの全25社のうちの23社がアメリカの会社なわけで、それを「地球で最高」っていっちゃうところあたりいかにもアメリカ的ではありますが。)
そんな大人気のビール会社のあとで、ぼくらと一緒にCollaboration Brewに取り組んでくれるとは、まさに、
「相手にとって不足なし」
なわけです。
まあ、最初にうちを訪ねてくれたときから、「お互いそのうち何かできたらいいね」といってはいたのですが(ここにも書いてある!)、冷静に考えると、こんな小さくて、まだまだ駆出しのぼくらを相手に選んでくれて光栄だというのが、本音です。
石井さんには先を越されましたが、もしかしたら海外の会社とのコラボのビールを醸造するって、場所を日本に限ったら、はじめてかもしれません!?(な~んて、実際のところは定かではありません。もし違ったら教えて下さい。)
まだ続きます。
01/21/2009(Wed)
北欧の巨人三たび!!!

先日、新しいのを考え中と書きましたが、そのとき触れたパートナーがこの人、Kjetilさん。
あれ、うちのビール工場?
はい。今日仕込みました。その新しいビールを一緒に。
というわけで、ちょっと消耗してしまったので、詳細はまた後日。
長野県限定ですが、22日(木)18時17分からのABN 長野朝日放送の「abnステーション」で、この件について取り上げていただく予定です。よろしければ、観てやってください。