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08/21/2008(Thu)
北欧の巨人、ふたたび。

画面におさまらない程の大男は、そう、このブログでも以前紹介したノルウェー最初で最大のクラフトビール・メーカー Nogne O の創業者兼醸造長、Kjetilさん。
政府の援助をうけて、今年からノルウェーで、ホップ栽培プロジェクトをはじめているということもあり、春にうちを訪ねてくれた時に、「収穫にきたい」とはいっていました。
で、本当に来ちゃったわけです。ほとんど、このためだけに、はるばるノルウェーから。
その日は、昨日も書いたとおり、生憎の雨。それでも、本当に長時間(というか収穫時間全て)やや小振りな信州早生を、大きな手で、黙々と摘んでくれました。

収穫したホップととったこの写真、カメラ目線はこちら。
Kjetilさんの名前の発音は難しい。「Kje」というのが、うまく表現が出来ないのですが、KとHとSが混ざったような音なのです。
本人もうんざりする程聞かれているに違いありませんが、今回再度確認し、その場での協議の結果、正式な日本語表記は「ケテル」さんとすることに決定しました。(その場のメンバーに、そんな権限があるかどうかわかりませんが。)
この名前、英語のヤカン(Kettle)の語源とのこと。ファーストネームですから、ある意味「なべ やかん」さんと一緒です!?

今回は、宿泊していってくれたので、一緒に飲みながら、いろいろ話す事ができて、これまた楽しかったです。前も書きましたが、ケテルさんは現役の国際線パイロットです。「人と違うものをつくる」というポリシーの彼のつくるビールは、国際的に(特にアメリカで)高く評価されていて、今では、製造量の60%以上を輸出しています。ビールはもちろん、現在真剣に日本酒づくりを計画中のケテルさん。日本酒の知識も豊富で、話は尽きません。

今回、彼を車で連れてきてくれたのは、Sal'sのマイケルとYUKIさん。先週に続いての参加です。
いくら外国人のお客さんが増えて、馴れてきたとはいえ、玉村本店のメンバーでは作業をしながら一日中、ケテルさんに楽しんでいただくのは難しかったと思います。(「僕は例外です」と、あとになって轟君は言ってますが...)
そんな中、結局3日間もフルに作業をしてくれたお二人には本当に大感謝です。ありがとうございました。今週末からは、2008 SUMMER I.P.A FESTというイベントがはじまります。志賀高原IPA(ちょっと特別版)ももちろん参加。みなさん是非どうぞ!
次は、酒づくりを見学したいというケテルさん。僕も杜氏ももちろん大歓迎です。「北欧の巨人、三たび」っていう記事を書くのは、そう遠くない先だと思います。
03/23/2008(Sun)
この人(たち)に感謝!

ストーンのグレッグさんも、NogneのKjetilさんも、会えて話せてとてもよかったです。
きっかけは、写真の人。
この人の行動力のおかげ。それと(おっきい)内助+(たくさんの)外助の功のおかげ。
これからもよろしく!
(あっ、今日もイベント中のはず。ひげは、もうないらしい。)
03/21/2008(Fri)
北欧からの訪問者(3)

ホップ畑にて。
Kjetilさんは、ノルウェーでホップの栽培をするプロジェクトを準備中とのことです。日本より寒い気候のようですが、国内の野生のホップと、海外からの品種数種類の栽培に挑戦するとのこと。
「収穫の時、ちゃんと手伝うから、見学にきてもいいですか」と真顔で言っていました。うちは、もちろん大歓迎。この人のことだから、本当にノルウェーから来ちゃいそうです。
旺盛な好奇心とチャレンジ精神。おまけにすごく行動力があって人柄も最高。本当に楽しみながらビールをつくっているのがよくわかります。
つくっているビールのスタイル、最近ビール事業を立ち上げたことなど、お互い共通するものを多く感じます。遠く離れていますが、僕も負けないように、がんばります。
そのうち、なにかわからないけど、一緒に楽しいことができるといいねといって、別れました。
03/20/2008(Thu)
北欧からの訪問者(2)

Kjetilさんの、今回の来日の一番の目的は、日本酒の講座を受講すること。外国人対象で、全五日間。3箇所の蔵をまわり、最終日にはテイスティングを含む試験があり、合格すると修了証がもらえるとのこと。なんでも、このために、海外から20人以上も集まるのだそうです。
というわけで、ビールの話だけでなく、日本酒にもとても興味を持っていました。杜氏と一緒に、蔵も案内したのですが、米の酒類による味の違いとか、醪の温度の管理の仕方の味への影響とか、だいぶ専門的なことに関しても、熱心に質問をしていました。

Kjetilさんのところは、全部で20種類以上ものビールをつくっているとのことで、全部を飲んだわけではないのですが、フルボディーでホップの効いたスタイルが多いようです。
うちのビールも、全種類テイスティングしてもらったのですが、例えばTakashi Imperial Stout は、Nogneのインペリアルスタウトと、アルコール度数とIBUが全く同じだったり、偶然かも知れませんが、味の指向に共通点も多いようです。ベースモルトも、うちと同じでマリスオッターが中心です。
日本酒のテイスティングも的確で、やはり味を理解する力は、酒であってもビールであっても一緒なんだなあと感じました。中でも、無濾過の生原酒とか、全体に味のしっかりしたものが、お気に召したようです。
それと、最初は純米酒が好きと言っていたのですが、一通り試飲した後で、「純米酒じゃないとだめだと、頭で思っちゃっていたけど、本醸造とかのアル添の酒でも、しっかりつくったものは、純米に勝るものもあるのだと、今日初めてわかった」といってくれたのも、ちょっと嬉しかったです。
03/18/2008(Tue)
北欧からの訪問者 (1)

遠~くからわざわざ訪ねてきてくれた人がいたと、先週の月曜に書きましたが、それが、写真のKjetil Jikiunさん。なんとノルウェーからです。
Kjetilさんは、ノルウェーで初めてのクラフトブルワリー、Nogne O を5年前に立ち上げ、現在では他の北欧諸国やアメリカにも輸出をするなど、規模でもノルウェー最大のブルワリーの創業者兼醸造長です。(おまけにスカンジナビア航空の現役パイロット!)
そんなKjetilさんと知り合ったのは、Bar Sal’sでのイベント。うちのIPAを気に入ってくれたのと、ホップをつくっているということに興味をもってくれて、「次の来日の際に、長野にいきたい」と連絡をくれました。
こちらは、わざわざ来てもらって期待に応えられるか、ちょっと不安でもあったわけですが、せっかく訪ねてきてくれるということで、楽しみにしていました。
前日、ストーンのグレッグさんとかと一緒に食事だったこともあって、二人で東京駅に集合。道中、お互いの、ビールへ事業の立ち上げから今に至るまで、つくっているビールや、それぞれの国のビール事情など、話すことは尽きません。

ホームブルワーから、思いが高じて、ノルウェーでは前例のないビール会社をゼロから、それも、牛乳タンクを自分たちで改造してつくった醸造設備をつかって立ち上げたそうです。当初から、3日間フライト、3日間醸造といった生活をくり返し、当時だれもIPAとかポーターとかを知らなかったノルウェーで、急激に業績を伸ばし、今ではうちなんか比較にならない規模になっています。
こんな話を熱く語るKjetilさんは、(181cmの)僕が小さくなったように思えるほどの巨体なのですが、とても優しく朗らかな人柄で、わずか一日にして、なんか長年の友人のような気分になりました。
(つづく)