2007年 05月
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なんか気になるもの


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写真の車は、日台さんの畑を見学した時に撮影したもの。田舎の畑や田には、物置代わりなどの用途で、古くなった車が、こんな風におかれています。錆びたり、へこんだりしたその姿が、なにか気になって、ついカメラを向けてしまいます。

長年の風雪に耐え、今でも働く姿には、何ともいえない味があります。なんだか、はき込んだデニムとかに感じる魅力に、共通する気がするのは僕だけでしょうか。
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ホップ畑見学


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ホップの先生、勇三さんのアドバイスで、まず実際にホップがつくられていた畑を見学することにしたのが、まだ雪も残る昨年の四月の初め。玉村本店と同じ下高井郡、木島平村の、日台さんの畑にうかがいました。

日台さんは。昭和が平成に変わる頃まで、ここでホップをつくってこられましたが、現在その畑はワイン用のブドウが栽培されています。ただ、ホップづくりをしていた時代の棚はそのまま。いまでも、畑の隅で一株だけ、当時のホップが育っています。

この時点まで、ホップの畑をどう準備するか、あまり深く考えていませんでした。その後、専門の業者に頼んで、見積もりを取ったりしたのですが、鉄柱での棚づくりは、高さとしてせいぜい3mちょっと。費用も50万円をゆうにこえるとのことでした。

でも、そういうものかと、覚悟して、勇三さんに相談したところ、「そんなの、自分たちでつくった方がいい。ボクが、昔ホップ棚をつくっていた人に話をしてやる。」とのこと。これが、もう一人の名人との出会いのきっかけでした。

勇三さんとは違い、日台さんの畑をみても、僕たちには、まだ実際のホップ畑のイメージが出来ていませんでした。この時点で、農業に入る前に待ち受けていた「土木作業」の大変さを正しく理解していなかったのは、かえってよかったのかもしれません!?
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自分でつくるということ


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玉村本店では、杜氏はじめ、蔵人達自らが夏の間、酒米 美山錦をつくっています。自家栽培と、契約栽培。似ているようでかなり違うと思っています。

信頼できる農家の方々と契約して、酒米をつくってもらう。農のプロに、目の届く距離でいい酒米をつくってもらうというのは、非常に意味のあることです。

ただ、やはり、自分たちで苦労しながら、一から米づくりをすることによって、学んだことは、本当にたくさんあります。現在でも、自家栽培でまかなえる量は一部にすぎません。しかしながら、ともすれば距離のあった農業に直接関わることによって得られる苦労と楽しみは、酒造りに大きな「やりがい」を与えてくれました。同時に、あらためて醸造とは、土地の恵みを醸すということなのだということを、教えられた気がします。
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M&A時代到来? (2)


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先日の続きです。

マーケティングという言葉がありますが、例えば玉村本店が、「どんなビールをつくったらいいでしょう?」という「マーケティング」をしていたら、結局「スーパードライをつくるべき」という答えがでていたでしょう。それならば、アサヒにはかなわないし、ビールはつくらなかったでしょう。

あなたが、「次に着たい洋服はどんなものですか?」と聞かれたらどう答えますか?多分、戸惑って、結局、その時点の流行の服を答えるくらいではないですか?僕ならそうです。ビールやファッションのような嗜好品の場合、単純に「マーケティング」するだけではなく、自分たちがいいと信じるものをつくり、提案することがとても大事だと思います。

10年前に穴のあいたジーンズをはいていたら、「穴があいているよ」って言われました。でも、いまではだれもそんなことはいいません。すでにおしゃれを通り越して、当たり前です。擦り切れたり、穴のあいたジーンズを、ずっと前に、格好いいと思って作っていた人たちや、小さな会社があったから今があるのです。

世の中のすべてのモノが、世界中の大手2社によって供給されるなんて、ぞっとします。玉村本店は、「ヘン」なものをつくる「小さい」会社でいたいと思います。僕のようなへそ曲がりのために。
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ホップづくりの先生


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ビール醸造を開始し、1年が経った一昨年の終わり頃から「ホップを作る」という思いを、そろそろ現実のものにしたいと考えました。

苗の入手に関しては、当初海外からの輸入など、いろいろ調べたのですが、なかなかうまくいきません。ところが酒米や堆肥づくりでお世話になっていた、農業普及員の方のアドバイスで、岩手から取り寄せることが出来ることになりました。

次は、どうつくるかです。「灯台下暗し」といいますが、答えはすぐ近くにありました。玉村本店の酒造りを、冬の間、過去二十年にもわたり支えてくれている佐藤勇三さんが、以前、三十年もの間、自分でホップを栽培していたのです。勇三さんは、その後アスパラ等に転作し、農林大臣賞をとるなど、まさに農業のプロ中のプロです。

ホップづくりができるようになるまでの過程では、本当にたくさんの人たちに助けられることになりました。ビール事業を始めるまでもそうでしたが、やはり、「人」との出会いや、関わりの大切さを痛感しました。

現在発売中の「月刊PLAYBOY 7月号」で、「藤原ヒロユキ氏おすすめ地ビール12本」のうちの1本として、志賀高原ペールエールが掲載されています。機会があれば、ご覧になってみてください。
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M&A時代到来? (1)


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「三角合併の解禁にともない、企業のM&Aがますます加速する」とかいう記事を見る機会が増えました。TOB云々という言葉も毎日のように目や耳ににします。

ぼくは、頭が悪いので、簡単な言葉で説明できないことは結局理解できません。最近思うのですが、多くの(全部とはいいませんが)M&Aの背景にあるのは、「どこの会社の商品(サービス)も大差ないから、そんなにたくさん会社はいらない」っていうことなのではないのでしょうか?

「目をつぶって飲んだらどこのメーカの商品かわからない○―ル」、「エンブレムを外したらメーカー名をあてられない車」、「リスクをとらず、横並びの金利の銀行」といったように、それぞれの商品が、顧客のニーズや経営効率上の制約に必死に応えようとしたが故に似通ってしまい、それが理由で「どれでも同じ」という状況になっているのではないでしょうか?

商品(サービス)が(ほとんど)同じなら、そんなにたくさん会社はいりません。それなら、その時点で大きい / 強い会社が2つも残れば十分ということなのでしょう。「いらない」と判断された会社は、保有している不動産等の、(本業とは必ずしも関係のない)換金可能な資産の評価くらいしか、市場から得られていないようです。実際、鉄鋼も、銀行も、自動車も、新聞も、流通も、なんでもかんでもどんどん少ない会社数に収斂しているのが今の世の中です。

生き残った大手が、効率よく、低価格で、平均的に大多数の人を満足させるというのは、悪いことではないでしょう。でも、へそ曲がりの僕のような人間は、それだけでは、なんだかとっても嫌なのです。
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ホップづくりの夢


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ピルスナーといえば本家チェコ、ボヘミア産のザーツ、イギリスのエールといえば、イースト・ケントのゴールディングスというように、世界のビールのスタイルを決定づける大きな役割を担ってきたのが、その地方のホップです。アメリカのエールの魅力も、オレゴン州やワシントン州といった、西海岸で栽培される,カスケードに代表される非常に個性のあるホップによってもたらされたといっても過言ではありません。

僕は、ホップの個性の強いビールが大好きです。結果的に、志賀高原ビールは、全体的にホップが大きな特徴になっていると思います。現在栽培しているのは、「信州早生」という長野で改良された品種です。(皮肉なことに、長野でホップづくりがされなくなったため、苗は岩手から取り寄せることになりましたが。)はじめての収穫で、少しは試せましたが、まだまだこれからです。ザーツ系統といわれるこのホップの可能性を見極め、それをどう引き出すかは今後の課題です。

今年は、それ以外にも、他の品種にも少しずつ挑戦してみようと思っています。秘密のホップが今日にも届く予定です。風土にあうか等、全く未知数ですが、毎年こうした試みを続けながら、いつの日か、自分たちのつくったホップが生きた、日本ならではの個性あるビールがつくれればと思っています。
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「アメリカンコーヒー」


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僕が学生の時に、初めてアメリカ旅行をしたのは、(恐ろしいことに)もう20年も前です。当時の、アメリカの食に対する日本人の一般的な印象は、決して良くなかったと思います。ファーストフードに代表される、安いが画一的な味。何を頼んでも量は多いが大味。スパゲティを頼むとほぼ必ずのびたのが出てくるし、コーヒーは薄くて味がしない。貧乏旅行であったせいもありますが、実際に行ってみて僕の受けた印象もそれほど芳しくありませんでした。

ところが、その「アメリカン」コーヒーの国から、スターバックス等のプレミアム・コーヒが上陸。従来のコーヒーチェーンよりも高めの価格設定ながら、あっという間に日本にも広がりました。成功の要因として、おしゃれな雰囲気等もあることながら、やはり「味」によるところが大きいと思います。

一方、アメリカのビールといえば、多くの方は「バドワイザー」に代表されるような、日本の大手メーカのビール以上に淡白で、それこそ「アメリカンコーヒー」的な味を想像すると思います。もちろん、シェアとしてはこうしたビールがほとんどなのですが、ビールの業界にも80年代頃から大きな変化が起こっています。

日本でいうところの「地ビール」に相当する「クラフトビール」とよばれる業界の市場シェアは、2006年に数量ベースで全ビール市場の3.2%、金額ベースで見ると4.99%です。2006年までの3年間で+31.5%と、依然として高成長を保っており、例えば、スーパーマーケットでのデータでは、前年比+17.8%と、ワインや大手ビール等の他の酒類の伸びを圧倒しています。(興味のある方はコチラ。)

日本の「地ビール」のシェアは2004年の数字をもとに推定すると、金額ベースで0.47%程度。ですので、相対的には、日本のおよそ10倍の存在感があるということになります。プレミアム・コーヒやカリフォルニアワインが、日本でも受け入れられ高く評価されていることを考えると、現在の日本のビールの状況の方が、不自然なのではとさえ思います。いいかえると、志賀高原ビールのようなビールにも大きな可能性があるということです。がんばりがいがあるってもんです。
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長野の酒米100%


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いうまでもなく、米は(水とともに)酒の最も大事な原料です。当然、いい酒を造るためには、この米が非常に重要です。私たちが通常食べる、飯米でも酒はできますが、いい酒をつくるには、酒造好適米とよばれる専用品種が使われます。

これらの酒米は、飯米よりも大粒で、心白があり、タンパクや脂肪が少ないことなどの特徴があります。なかでも、酒米の王様ともいわれるのが「山田錦」です。兵庫県生まれの酒米ですが、昨日も書いたように良質な酒をつくるため、全国的につかわれています。

数年前まで、玉村本店でも山田錦もつかっていました。全国新種鑑評会ではその山田錦の酒で金賞も受賞しました。しかしながら、現在「縁喜」は、すべて長野生まれの米でつくっています。いくらいい米でも、蔵元から遠くはなれたところでできた、同じ種類の米をつかって、全国どこでも飲める、同じような「いい酒」をつくるだけでは、もう面白くないのです。

「地」のものにこだわるがゆえに、まずいビールをつくっても本末転倒だ、と以前書きましたが、日本酒に関しても同じ考えです。まずは、「いい酒」がつくれることが第一ですが、地元の、特に自分たちに関わりの深い米で、その「いい酒」がつくれるなら、さらに嬉しいことです。

幸い、長野県には、「美山錦」という、「山田錦」や新潟の「五百万石」とならぶ代表的な酒米があります。玉村本店では、この美山錦を自家栽培するとともに、新美山錦ともいわれる「ひとごこち」を特別純米、本醸造といった定番酒に採用してきました。最後まで山田錦をつかってきた,大吟醸、純米吟醸も、となりの木島平村産「金紋錦」で「いい酒」をつくれる手応えを感じています。

それぞれの米については、またそのうちに触れたいと思いますが、とにかく長野生まれの酒米だけで、自分たちが目指す酒をつくっていけるのは、とても幸せなことです。「打倒山田錦!」です。

今年の自家栽培米 美山錦 ですが、来週から田植えの予定です。

長野の酒メッセ in 東京で、お会いした皆様。どうもありがとうございます。貴重なご感想をいただいたり、なによりお会いできてよかったです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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鑑評会に想う


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今年の全国新酒鑑評会の結果が発表されました。今年の縁喜は、昨年の特別栽培米への挑戦により、自家栽培の美山錦の収量が減ってしまったことで、木島平産 金紋錦でつくった酒での出品となりました。長野の米にこだわっての挑戦でしたが、結果としては、入賞はしたものの、金賞には届きませんでした。酒米では、相変わらず山田錦が強く、出品酒中の88%を占め、金賞受賞率も、山田錦以外を使った酒と比べて倍以上です。

毎年行われるこの鑑評会の目的は、「新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、もって清酒の品質向上に資すること」とあります。確かに、この鑑評会目指して、全国の各蔵が切磋琢磨するわけで、技術の向上に貢献してきている部分はあると思います。

春の全国の鑑評会では、毎年のことですが「香り高く、端麗な、冷やで飲む新酒」が評価される傾向にあります。技術を競うという意味では、審査の傾向がはっきりしているのはいいのですが、「おいしい酒」も様々です。品評会向けの酒は、それだけで飲むといいものの、香りが主張しすぎてしまい、食事に合わせづらいこともあります。また、昔から、ひと夏こえて「秋上がり」する酒がよいともいわれてきましたが、春に評価される酒が必ずしも熟成に向く訳でもありません。(秋にも品評会はあるのですが、全国規模のものは春だけです。)

よく聞く話に、杜氏達つくり手の「どういう酒をつくるのか」との質問に、経営者が明確な答えを持たず、単に「売れる酒だ」程度の返事しか返ってこないというものがあります。つくり手も、結局それではわからないので、往々にして、客観的な結果の出る基準として「品評会で賞を取れる酒」を目指すだけになってしまいます。ただ、先ほども書きましたが、品評会で評価される酒も、いい酒の一つの姿に過ぎません。大事なのは、つくり手と、はっきりとした「うまい酒」の基準を共有し、自分達の酒を世に出していく経営者の姿勢だと思います。

玉村本店では、従来から、普段飲みの酒を大事にしてきました。しっかりとした味わいがありながらも、食事を生かす酒。「最良の食中酒」を目指しています。鑑評会に参加するからには、もちろん金賞を目指しますが,一方で、自分達の酒造りの基準は、しっかり持っていたいと考えています。(負け犬の遠吠えに聞こえていないといいのですが。)
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ホップと長野


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ホップは、「せいようからはなそう」という和名の、アサ科の多年生植物です。その魅力的な苦みや香りの他にも、ホップの抗菌力にビールの保存性を高めるという効果があり、古くからビールには欠かせない原料です。

ビールづくりを始めようと決意した頃から、ゆくゆくは、ホップも自分たちで育ててみたいと考えていました。醸造は「農産物加工業」ですので、その原料は非常に大事です。ただ前回も書きましたが、「地」の原料にこだわるがゆえに、全く不向きな土地で無理してつくった出来の悪い原料で、まずいビールをつくっても無意味だとも思います。

しかしながら、長野県は昭和の初めは、全国のホップ生産高のほとんどを占め、昭和30年台頃までは日本最大のホップの産地でした。玉村本店のある北信地方は、長野県でも最もホップづくりが盛んな地域でした。その後、果樹等への転作が進んだり、後発の利を生かし、より大規模・効率的な生産が進めた東北地方に生産の中心は移っていきました。台風等の自然災害によりホップ棚が被害を受けるといったこともあり、長野では現在ほとんどホップはつくられていません。

まわりには今でも、子供の頃アルバイトでホップを積んだという人達がたくさんいます。僕の子供の頃まで、大手ビールメーカーのホップ乾燥所が近くにありました。もともと気候的にはホップづくりに向いているはず。であるならば、いいものがつくれるのではないか。そう思ったのが、ホップづくり挑戦への一つの理由です。
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「パン屋」と「ビール屋」


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日本のビールを、パンの業界に例えると、今は、ほとんど大手メーカーの食パンしかないしかないような状況だと思います。パンの世界では、規模が小さくても人気があるパン屋さんがたくさんあります。焼きたてだったり、昔ながらの名物商品があったり、海外で修行してきた本場の味だったり、天然酵母だったり。ちょっと固かったり、酸味があったり、木の実とかが入っていたり、と自分好みのいろいろな味が楽しめます。

ビールでも、もっと多くの方に楽しんでいただける製品を提供できると思います。だって、「食パン」だけじゃつまらないじゃないですか。

「地ビールっていっても、原料はどうせ輸入だろう?」といわれることがあります。玉村本店のビールも、原料のほとんどが輸入品です。飲み物として純粋に魅力のある物をつくるために、世界の優れた原料を厳選して、日本にあったものを提案していくことが出来ると考えています。

そのための材料は、いい物であれば,必ずしも「地」の物である必要はないと思います。人気のあるおいしいパン屋さんが使う原料が、必ずしもその地でとれた物ではないように。むしろ、無理矢理「地」のものにこだわることによって、結果としておいしくないビールをつくるようでは、本末転倒だと思います。

とはいえ、酒造りもビールづくりも、農産物加工業です。原料にはこだわりたいし、いい物がつくれるなら、自分たちでできるだけ関わりたい。そういう思いが、酒米づくりに続き、ホップづくりに挑戦したきっかけです。
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ホップ畑


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去年から、ホップづくりをはじめました。写真は最近のホップ畑。徒歩5分ほどのところにあります。土の中で冬を越した株からは、だいぶ芽が出始めていますが、まだまだこれからです。地面と値垂に立っている柱が4.5m。今はこんなですが、あっという間に一番上まで伸びていきます。収穫は8月の下旬から9月上旬。わずかの期間ですが、畑の様子は大きく変化します。

これから少しずつですが、今年のホップづくりについてや、このホップ畑をつくった経緯・記録も書いていこうと思っています。

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志賀高原ビール


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「地ビール」という言葉に抵抗があるのに、地ビールっぽくもある「志賀高原」という名前を商品につけました。実際、実力ある志賀高原のホテルの若手に、「本物であるということをアピールする意味でも、志賀高原という名前じゃない方がいい」というアドバイスをもらったことさえあります。でも「志賀高原」という名前には自分たちなりのこだわりがあります。

一つの理由は、水です。ブドウだけで出来るワインなどとは違い、水はビールの大事な原料です。縁喜も、志賀高原ビールも、その水は、志賀高原の湧水です。ビールづくりでは、水を加工するのは普通ですが、玉村本店では一切手を加えていません。よりホップの香りの効いた味わい等を追求したりするためには、加工の利点もあります。でも、酒造りで長年、この水の良さには感謝してきましたし、できるだけその水の良さをそのまま生かした、この地ならではのビールを作りたいと思っています。

それから、子供の頃からこの地で育ち、志賀高原でのスキーを楽しんできた人間として、やはり地域には思い入れがあります。最近は、パッとしない話題ばかりではありますが、日本を代表するリゾートであるという思い入れは強く持っています。世界に通用する(べき)このリゾートのように、世界に通用するビールを目指したい。また笑われそうですが、そんな気持ちが志賀高原を名乗る理由です。
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「地ビール」ではなく「ビール」


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2004年の9月から、ビールの醸造をはじめました。多分いまだに、日本で一番新しいビール会社です(発泡酒をのぞくビール免許。間違っていたら、どなたかご指摘ください)。

同年12月にビール販売を開始。「地ビールと呼ばないでください」と、パンフレット等に書きました。「地ビール」という言葉は定着していますし、便利でもあります。また、多くの先輩のビール会社を尊敬もしています。それでも「地ビール」という言葉に抵抗があるのは、なにかその響きに観光地の土産物的な甘えを感じてしまうからです。話の種に一度は飲んでみるが、それで十分。大手のビールと比べて、わざわざ高いお金を出して、もう一度飲む気にはなれない…

ビールの免許は国税庁に申請します。申請には結構大変な書類をつくって提出しなくてはいけないのですが、冒頭には免許取得の目的として「国際的にも通用するビールをつくり、地域の魅力向上に貢献する」と書きました。だいぶ大げさで、どれだけできているんだと笑われたり、お叱りを受けそうではありますが、これが本当に志で、それは今でも変わっていません。

日本のビールは、大手4社(沖縄のオリオンビールを入れて5社)の寡占です。でも、ビールという飲み物には、現在の、「とりあえず一杯」「のどごし重視」のラガービールだけではなく、他にもいろいろな楽しさ、可能性があると思います。そんななかで、純粋に飲み物として魅力的な製品を提供したい / 出来ると思ったのです。そういう意味で、「地ビール」ではなく「ビール」として勝負をしたいのです。(これに関しては、そのうちもうちょっと書きたいと思います。)

「『地ビール』と言われたくないのはわかった。でも、それなら、なんで地ビールっぽい『志賀高原』って名前なんだ?」という声が聞こえてくるようです。それについては、また明日。

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観光地にうまいものなし?


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玉村本店は日本最大のスキー場 志賀高原の麓にあるだけではありません。ビール工場から坂を下り30秒、川を渡ると渋温泉です。石畳の町並みと九つの外湯巡りで最近また人気が高まっています。猿が温泉に入るので有名は「地獄谷温泉」もすぐ近く。他にも、湯田中温泉、角間温泉、北志賀高原スキー場と、町は観光地だらけです。

「観光地にうまいものなし」とは良く言われます。実際、お客様にも「縁喜という酒は知っていたけど、観光地の酒だから飲まず嫌いだった」というふうに言われることもあります。

確かに、観光地の多くは黙っていてもお客様が来てくれて、その地にちなんだ商品なら、自動的に買ってもらえた時代が続いたのも事実です。そういう意味で、恵まれたが故に『ハングリーさ」に欠け、努力不足で、結果として「うまいものがない」と言われることになったのだと思います。

しかし、90年はじめのピークからスキー人口は50%以上減りました。おまけに観光とは関係ないですが、日本酒の消費量も約50%減りました。50% x 50%なんて、恐ろしくて計算できません。というわけで、たぶん玉村本店は、今や日本でも有数の「ハングリー」な酒屋の一つです。今までの理屈が正しいのなら、うまいに決まってます!

(写真は、渋温泉と横湯川。)
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クライスラー売却


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クライスラーが投資ファンド サーベラスに売却されるとのこと。行き詰った伝統企業が、潤沢な資金を持つ新興の投資ファンドに買われるというのは、もはや珍しくはない話です。

ただ、いつも気になるのは、この手のニュースの内容です。リストラ、コスト削減といった言葉はたくさん出てくるのですが、肝心の製品やサービスをどうするのかという話がほとんど出ません。

今回も、クライスラーの「車」の話としてはジープの切り売りの可能性くらい。そもそも、クライスラーと聞いても、実際の車をイメージできなかったり、顧客から「この車は無くさないで欲しい」という声が出なかったりということが問題なのでしょうが、同時に、今後どうなるかも、結局「車」次第なのではないでしょうか?

最近読んだ「イノベーションの作法」(野中 郁次郎、勝見 明 著、日本経済新聞出版社)という本で、マツダの復活と「ロードスター」のケースがとり上げられていました。車好きの社員達の熱意が、大会社を動かしていくのですが、こうした製品への思いのようなものは、コスト削減や資金力といったことと同じか、それ以上に重要なのではという気がします。

「クライスラー」を「玉村本店」と読み替えたり、近所のスキー場のことを頭に浮かべながらこんなことを考えてしまいます。とにかく「いい酒」をつくらないと!

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気候


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玉村本店のあるのは、志賀高原の麓、標高約700mの山ノ内町 沓野(くつの)というところです。晴れた日の日中は、東京よりも2-3℃低いくらいの気温ですが、いまだに朝晩は10℃を下回ることも多く、寒暖の差は結構大きいです。町のHPによると年間降水量は1000mm前後と少なく、晴れの日も,年間200日前後。雪が多いイメージからすると意外かもしれませんが、冬に降るのも乾いた雪で、積雪は多くないのです。志賀高原は、標高が高いために、一度降った雪がなかなかとけないというわけです。雪質がよく、晴天率も高いのが志賀高原の魅力です。

年間降水量のかなりの部分は,冬の雪ですので、これからは湿度も低く快適な日が多くなります。志賀高原の雪どけ水のおかげで、水にも恵まれています。昼夜の寒暖の差、少ない降水量、良質の水と、米やホップを育てる上では、大きな味方です。

写真は、ホップ畑のお隣のりんごの花。いろいろなところで遅めの春を実感する季節です。
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春の香り


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5月下旬の田植えに向けて、今は田んぼの準備中。まずは、自家製「ビール粕」堆肥を畑にまいています。近所からいただいているキノコづくりの培地だったおが屑と混ぜた麦芽の粕は、十分に醗酵をしています。その香りは、webではお伝えできないのですが、なんともいえない「いい(!?)」香り。やっと春が感じられるようになった山の中の風景とベストマッチです。(とはいえ、民家のそばの田んぼでは、すぐにトラクターで土と混ぜ、においを抑えるようにはしています。)

自家栽培の酒米「美山錦」でつくる純米吟醸は、玉村本店の看板商品なのですが、収穫量が限られているために、毎年秋頃には売り切れてしまうのが悩みの種です。そこで、今年から、近所の田んぼを借りて、耕作面積を1.5倍に増やすことにしました。写真は、新しい田んぼのうちの1枚です。広くて作業効率はいいのですが、堆肥をまくのも一日がかり。トラック一杯に積んで運んでもあっという間にまき終わり、それを何往復も繰り返します。「砂漠に水をまく」ような作業が続きます。

今年も純米吟醸 美山錦好評発売中です!
http://www.tamamura-honten.co.jp/frame-hotnws.htm

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しばらく農家です。


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玉村本店は、志賀高原の麓の酒屋ですので、一番忙しいのはスキーシーズンの冬。酒も昔ながらの寒仕込みのみ。聞くところによると、夏はビールが売れるらしいのですが、こちらはまだやっと3年目に入ったばかりの駆出しですので、いまひとつ売り方が身に付きません。

というわけで、夏は、酒屋というよりも農家。酒米 美山錦を蔵人自らでつくっています。さらに去年からは、ホップもつくり始めました。ですので、しばらくは酒の話題よりは農業の話題の方が多いと思いますが、あしからず。

写真は、ビールの仕込みで出る麦芽粕から自分たちでつくった堆肥を、田んぼに運ぶべく軽トラに積んでいるところ。二人とも、縁喜をつくる蔵人です。

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いつまで続くことか...


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あんまり普通ではない(!?)サラリーマン生活を終えて家業に戻り3年とちょっと。志賀高原の麓の小さな酒屋の八代目(to be)兼 志賀高原ビールの醸造者として、気になったこと、感じたことを書いてみようと思います。小さい頃から、日記を書くという決意が一度も続いたことがないのですが、とりあえずゆっくりやってみます。

写真は、今週の仕込みの間に、ちょっと抜けて行ってきた志賀高原の坊平。山桜を期待していたのですが、まだちょっと早かったです。
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