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陰影礼賛!?


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陰影礼賛。

谷崎潤一郎さんの名随筆。

ぼくの記憶はいつもかなりいい加減。

伝統的な日本家屋の厠(かわや)。そのうす暗くも清潔ななかに日本の文化のよさというか感性を感じるというような内容だった気が。

先日、我が家のトイレの電気がきれました。

うちのトイレは、きれい好きの奥さんのお陰でとても清潔ではあるのですが、薄暗くて静謐で風情があるというような、素敵なつくりではありません。

でも、かわりにつけた電気が暗いのです。

ちょっと暗いだけで、日本的文化の香り(←臭いではない)がするような、しないような。
ちょっといい感じがするような、しないような。

いや、本当にすると思うのです。

日本のトイレ、いや厠用に、できるだけ暗い電球(10Wとか?)を発売すべし、です。エコですし...

余談ですが、この陰影礼賛、欧米の特に写真関係のプロの世界では、常識のように読まれていると、先日お会いしたヨーロッパを舞台に活躍してこられた写真家の方にうかがって、驚きました。

日本人として、日本のこともっと勉強しないと...
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肝に銘じます


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先日、前の会社以来、大変お世話になっている大先輩とお酒をご一緒する機会がありました。

ファッションの世界で長年活躍され、今でも現役。もう70歳に近いというのに、信じられないくらい格好のいい方です。

お話しのなかでも、特に印象に残ったのが、

「長年の経験で、トレンドをとりいれるのが上手な人で、大化けした人をみたことがない」

というお言葉。

流行とか常識とかに関係なく、一見とんでもないようなことを、信じて突き進んだひとが、本当に突き抜けるのだと。

別に、「大化け」なんてしようとは思ってはいないのですが、ぼくも小さくまとまらないように肝に銘じます。
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Takashi Imperial Stout 2009


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たかしくん、実は去年は結構大変な年でした。

春先のホップ畑づくりの過酷さで腰痛が悪化。長期の戦線離脱から復帰できそうな矢先、鎮痛剤で朦朧としていたのか、雑草を退治しようとして、ホップ畑のすぐそばの崖から転落。

この崖、ホップ畑にいらしたことがある方にはわかると思うのですが、かなりの高さ。打ち所が悪かったらまさに命に関わるような感じです。

幸い、本人なんとか這い上がってきたものの、あばら骨を骨折。もうしばらく療養ということになりました。

そんなたかしくんも、ホップの成長とともに回復。収穫のころには元気に大活躍でした。

さて、そんなたかしくんをイメージした第二弾のTakashi君。

去年のものよりもさらに強力にしたいと思っていました。

飲み口を重くし過ぎずに、度数をあげたかったのですが、一番簡単な砂糖を使うという方法は気に入りません。麦芽の量と配合でカバーしようと思ったのですが、仕込みの朝、ふいに思い立って自家栽培の美山錦も使うことに土壇場で急遽変更。

これで、行程はより複雑に。使用量も大幅増。

すごく苦労したのは、前にも書いた通りですが、結果的に今回のアルコール度数は10%までUP。前回にも増して、インペリアルスタウトらしい「とろみ」が感じられると思います。

さらに今回は、アロマホップに、たかしくんが責任者として栽培した自家栽培のセンテニアルを使用。乾燥後冷蔵保存してあった収穫分を全量投入。想定したIBUのレベルは80です。

ロースト香にまけないホップの存在感が特徴です。濃厚ではありますが、度数のわりにすっきりした印象は前回から引き継いでいます。

自家栽培の米にホップ、そして限界まで使った麦芽とぼくらの体力と3ヶ月の熟成期間。

とにかく思い入れの強いビールなのです。

奈落の底から這い上がってパワーアップした今度のTakashi君。

気に入っていただけるとうれしいです!
23:59 | 志賀高原ビール | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑

遊び場候補地


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先日社長(=親父)とたかしくんと一緒に視察(ってほどじゃないけど)してきた、新たな遊び場の候補地。

たいしたことするつもりじゃありませんが、春が来るまでに、あれやこれや考えてみます。

とにかく、やってみることで、次の展開があるかもしれませんし。

どうせ遊びですし。
23:59 | 玉村本店 | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑

大阪BBSでデビューです!


IMG_1520.jpg(「大阪のマドンナ」相手にご機嫌の「たかしくん」。手には、Three Floyds のDark Lord!)

ここしばらく北欧の巨人の話が多かったのですが、玉村本店の怪人のことを忘れてもらっては困ります。

そう、たかしくん。

去年、還暦祝いもかねてつくって大好評だったTakashi Imperial Stout。ぼく自身も気に入って、第二弾をつくちゃいました。

IMG_1504.jpg(割り箸で王冠をあける技の実演中。)

大苦戦した仕込みから世間のヴァレンタイン商戦も関係なく、熟成すること3ヶ月。

いよいよいきます!

お披露目は、今度の日曜(3月1日)に大阪で開催されるBest Beer Selectionというイベンント。ぼくらは、3回目の参加です。

残念ながら当日は、たかしくんのかわりにぼくがいきます。悪しからず。

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関西の洗練された味覚には、ちょっと強烈すぎるかもしれませんが、お楽しみに!

大阪のみなさん、「たかしくん」の正しい発音法、勉強しておいてください。

あっ、このビール、前とどうちがうか等、詳細に関しては、また後日。
23:59 | 志賀高原ビール | comments (18) | trackbacks (0) | edit | page top↑

めぐみの雪


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志賀高原の降雪量は、たぶん他のスキー場とかにくらべても毎年多くはありません。晴天率が高いのです。

それでも雪不足で困ることが少ないのは標高のおかげ。

でも、今年の雪不足で、さすがに心細くなったところにここのところの雪。

当分安泰のはずです!
23:59 | 志賀高原 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

春近し


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11月から連日続いた酒の仕込みも、そろそろ一段落です。

例年より気温が高かったりもしましたが、おかげさまでここまではとても順調です。

仕込んだ醪の管理などなど、まだまだやることは沢山あるのですが、徐々に春が近づいてきます。

23:59 | 縁喜 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

もとクモ男の苦悩


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同世代の多くの男性はそうでしょうが、ぼくも若い頃はもっとやせていました。

クモ男なんて言われていた頃もあったのですが、今は見る影もないわけです。

「おおらかに見えるだろうから、もっと太りたい」なんて思っていたのが、今では信じられません。

去年のホップ畑づくりの過酷さで、結構いい感じに減った体重も、ほぼ一年でまた元通り。

気を引き締めて、頑張らなければと思っています。

ぼくの場合、酒がダイエットが成功しない大きな原因だとはわかっているのですが、これに関しては譲れません。

酒を飲まないスリムな男よりは、酒を楽しむデブを選んじゃうのです。

でも、このままじゃ、やばいのです。

別の方法でなんとかしなくてはいけないのですが、先日の食事中、うちの奥さんにある癖を指摘されました。

ふだんは、「うるせぇ~」って思うのですが、この日はなんかすごいヒントをもらったような気がします。

即効性はなさそうですが、たったひとことのその指摘で、今度はもしかしたら違う結果が期待できるのではと思っているのです。(もちろん、努力は必要なことにかわりはないですが。)

成功したら、画期的なダイエット法として、みのもんたさんに電話します。
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ホップの進化!?


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季節外れに夏の写真をみると、緑がまぶしいですね。

昨日のDPAの仕込みのこと。

昨年収穫した信州早生を準備していて、なんかすごく香りがいいなあと感じました。

収穫したホップは、一晩の乾燥の後、真空に近い状態にして冷蔵庫で保存しています。こうしておくと、昨年の経験でもだいぶいいコンディションを保つことができるという実感を持っています。

ただ、去年も感じたのですが、途中で香りの印象がちょっとずつ変わってくるような気がするのです。

もしかしたらぼくの体調のせいだったり、気のせいかもしれないのですが、当初の青っぽい印象が薄らぐせいなのか、逆により華やかな印象なのです。

その香りも、去年に増して強いような気がします。

先日のリアルエールフェスティバルの際に、あるブルワーさんとバーのオーナーの方お二人に、たまたま最新のMiyama Blondeをほめていただきました。その時は、単にうれしいなあと思っただけだったのですが、もしかしたらホップの進化の影響があったのかもしれません。

まだわからないことが多いのですが、なんかいい感じです。
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ちがい


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傘がなくて、

雨なら走るけど、

雪だと気持ちいいのです。
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子供の心


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今朝は寒かった。

ビール工場は、水道のみならず、瓶詰めの機械まで凍って、ちょっと焦りました。

「寒くない冬はおかしい」といっていた一同が、みんな「寒い」を連発。

無責任なものです。

雪が少ないこともあって、立派な霜柱を発見。

「踏みてー!」

と、思ったあなたは、まだ子供の心をもっているのかも。

もちろん、この霜柱君は、ぼくの餌食となりました。

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「やってみて」思うこと


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リアルエールフェスティバル終了後の控え室。

他のブルワーのみなさんと話をしていると、携帯がなりました。

電話の主はシェテル(Kjetil)さん。

実は、また日本酒づくりの修行のために来日中なのです。

この日のお昼まで大阪で研修をうけていたのでフェスティバルには間に合わなかったのですが、一緒につくったビールがどうだったかずっと気にかけてくれていました。

ちょっと遡りますが、このビールを仕込んで数日後。ノルウェーにもどったシェテルさんが、ビールの出来を気にしてメールをくれました。

大丈夫だろうと思っていながらも、万が一、期待した味と違った場合の可能性をいろいろ心配して、いろんな対処法について先回りして提案してもくれさえしました。

ぼくもいつもそうなのですが、ものをつくるって(特にはじめてつくる場合はなおさら)心配事ばかりです。普段はどちらかというと楽観的なぼくでさえ、極度の心配性になります。

ですから、彼の心配はよくわかりますし、彼が「自分のビール」として本当に一生懸命考えてくれているのを感じて、うれしかったです。

いいものに仕上げなくてはいけないという責任を改めて感じました。

結局、幸いなことに、ビールは余計な手を一切加えずに当日をむかえることになりました。

電話でシェテルさんに、お客さんの反応、人気投票の結果を伝えると、すごくうれしそうでした。それを聞いて、ぼくもなんか責任を果たせたような気がしてほっとしましたし、うれしかったです。

今回、一緒にやってみて、学ぶことが本当に多かったです。リアルエールというものにも、取り組むことで、同様にとても勉強になりました。

やはり、とにかく「やってみる」ということの重要性を、あらためて感じました。

シェテルさんの次の訪問先は、北海道。そこで今夜はじめてこのビールを口にすることになっています。
17:57 | 志賀高原ビール | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

リアルエールフェスティバル


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昨日、東京リアルエールフェスティバルに参加してきました。前も書きましたが、今回で7回目のこのイベント。ぼくらは初参加です。

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全26種類のビール(途中でもう2種類樽が加わったので全部でたぶん28種類)ものリアルエールが勢揃いです。

ぼくらは、Kjetilさんとつくった、例のNot So Mild Aleでの参加です。

なにせ、はじめてつくったリアルエール。味ももちろんなのですが、CO2のレベルが適正かどうか、ハンドポンプでうまく注げるかなんてことまで、とにかく不安ばかりでした。

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無事サービングしてもらえることが確認でき、事前の試飲タイムに味の方もチェック。いよいよ本番です。

早々にチケットが完売したという今回。開始と同時にものすごい人。会場の熱気で、ぼくは汗だくでした。

うれしいことに、ぼくらのビールの前には、長蛇の列。

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おかげさまで、結構早い段階で、Sold Outとなりました。(お飲みいただけなかったみなさん、すみませんでした。)

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最後に発表された、来場者のみなさんによる人気投票の結果、ぼくらのビールが第三位に!(一位、二位はともにベアードさん。)

思うところあって、コンテストとかに一度も出品したことのないぼくらですが、こうして飲んでいただいたみなさんに支持していただくのは、なによりうれしいです。

特に、ぼくらのビールはこの日のなかでは、最もアルコール度数の低い方でした。

がつんというタイプの派手なビールでもないのに、そうそうたる顔ぶれのなかで選んでいただき、正直ちょっとびっくりもしました。

参加前から、いつになく緊張した今回のイベントでしたが、無事終わって本当にほっとしています。

毎度のことですが、主催者のみなさん、大勢のボランティアのみなさん、そしてお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました!
10:14 | 志賀高原ビール | comments (5) | trackbacks (0) | edit | page top↑

昔は良かったなんて言いたくないけど...


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昔のレコードのジャケットって格好よかったです。

LPがCDにかわってその良さがだいぶ減りました。紙の質感もでしょうが、やっぱりサイズが大事だったのでしょう。きっと、CDでも素敵なものも多いんだと思うんですが、なんか印象に残っていないのです。

今じゃそのCDすら売れなくなってきているようですから、なんか寂しいことです。
23:59 | 雑文 | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑

ヴァレンタイン


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「何個もらった」なんていうのに関係なくなってうん十年。

「どきどき」とか「わくわく」とかに、関係なくなってもだいぶ経ちます。

でも、今は家族の手作りの生チョコが、なによりです。

(みんな、自分で食べたいからつくっているだけかもしれませんが...)
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今年も春のまつり


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先週の仕込みの日。

ちょうど立春で、去年も書いた千駄焼の日でした。

釜番をちょっと代わってもらい、あわてて店の前に。

なんとかぎりぎり間に合いました。この行者のご一行、その後元中でしめ縄を切りながら、上林の不動尊まで行って、「火渡り」をします。

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この日は仕込みでしたし、ぼく自身「火渡り」をみたのはずっと遡って子供の頃のはなし。

来年にでも、すごく久しぶりに見に行ってみようかと思うのでした。
23:59 | 渋・湯田中・上林温泉 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

Not So Mild Ale


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Kjetilさんと一緒に仕込んだ、Nogne Oと志賀高原のコラボレーションビール、ほぼ出来ました。

名前は「Not So Mild Ale」。

イギリスの伝統的なスタイルであるマイルドを、ぼくらなりに解釈したビールです。

アルコール度数17.5%というDark Horizonをはじめとして、シェテルさんがつくるビールも強くて大きいビールのイメージが強いです。

ご存知のとおり、ぼくらのビールも、あんまりおとなしい方ではありません。

その二社のコラボでマイルドとは、拍子抜けする方もいらっしゃるかもしれません。

マイルドそのものは、「労働者のビール」みたいなイメージもあって、本場イギリスでも、ビターに押され気味で、決してすごく人気のあるスタイルではないようです。

でも、先日書いた通りリアルエールを念頭においたビールをつくろうということで、二人でやりとりするうちに行き着いたのがマイルドだったのです。

モルトの味わいが楽しめ、飲み飽きしないセッションエールっていうのは、魅力的なんじゃないかと。

アルコール度数は、ぼくらのでは今までで一番低い4.5%。本来のマイルドは、もう少しアルコールが低く、ホップも抑えめ、使われるホップはもちろんイギリスのものなのですが、ぼくらのは「Not So Mild」。ホップも、アマリロとウィラメットというアメリカンホップで、いわゆるマイルドよりははっきり効いていると思います。

まあ厳密に言えば、ブラウンエールのカテゴリーの方が正しいのかもしれませんが、あくまでも、ぼくら流のセッションエールの解釈ということで、この名前でいっちゃいます。

モルトの味わいとホップの香りが生きたビールにしたいと思いつくりました。バランスが大切なのですが、あんまり無難にバランスがとれるのもちょっと嫌だなあと思ってました。

結構、ぼくららしく出来たんじゃないかと思うのですが、みなさんの感想がいつも以上に気になります。

出来映えを、まずリアルエールフェスティバルでご判断下さい!



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昨日のホップ畑


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久しぶりに、ホップ畑の様子を観にいってきました。

今年は雪が少ないので、この時期にホップ畑に行くのも、いつもほど大変じゃありませんでした。

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今年は、先生のアドヴァイスで前の二年と冬支度の仕方が多少違います。

去年の今頃は、こんな感じ

雪が少ない姓もあるのでしょうが、今年は、株のほとんどが顔を出しています。

雪と土の下では、株がだいぶ大きくなっているはずです。

春はまだ先のはずなのですが、なんか、もうじきみたいな気分です。
23:59 | ホップづくり | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

「訳の分からない味」→「やみつき」→「中毒」


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ふらっとはいった東京のラーメン屋さん(もとは大阪らしい)でみつけたPOP。

ここのラーメンは、白菜がはいった、ちょっと甘みを感じる穏やかな味。がつんとインパクトのある、豚骨味や、激辛とかの味とくらべるとだいぶ地味です。

だからなのでしょう、この説明文。

一回目は「訳の分からない味」でも二回目には「やみつき」に。三回目は「中毒」とは。

これを読んであげたら、一緒にいたうちの娘は「絶対三回食べる」と決意しています。ある意味、素晴らしいマーケティングです。

あれ、これってもしかしてリアルエールみたいかも。温度やガスのなさで、はじめて飲むと「訳の分からない」味かもしれませんが、だんだんに「やみつき」になるとか。

実は、ぼくはまだ中毒には至っていません。どちらかというと「がつん」とタイプのぼくら。いまだに、はじめての「リアルエール」が通用するかどきどきしています。

中毒になってもらえるかなあ?
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近くて遠い目標


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(この日は、風邪で体調がすぐれないのに、長々お邪魔してすみませんでした。)

写真は小布施ワイナリーの四代目で栽培醸造責任者の曽我彰彦さん。

玉村本店からは車で30分ほど。先日、お忙しいところを無理をお願いして、時間を割いていただき、いろいろお話を聞かせてもらいにお邪魔してきました。

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曽我さんは、国産ブドウ100%はもちろん、自社ブドウ100%化を目指しています。2005年には雹(ひょう)で大被害をうけたりもしているのですが、日本では無理だともいわれる、欧州ブドウの無化学農薬栽培に取り組み、そうしてつくったブドウでは、ワインづくりでは一般的な補酸、補糖を一切しないといったように、品質に対するこだわりは半端ではありません。

醸造も、手間がかかっても、伝統的な樽熟成に徹底的にこだわります。この日も見せてもらったのですが、スパークリングワインづくりも、伝統的なシャンパンの製法を忠実に再現した、ものすごく手間のかかる方法に取り組んでいます。

本場ブルゴーニュでの修行を経て、ワインづくりを主導する曽我さんですが、国内外のコンクールで数々の賞を受賞したり、全日空のファーストクラスに採用されたりと、非常に高い評価を受けています。(現在は、コンクールに迎合するのは、ワインの没個性化につながるとの考えから、国外のコンクールへの出品は見合わせているとのことです。)

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(飾り気のない素朴さが小布施ワイナリーさんらしさなのですが、酒蔵を改装したここの雰囲気はとても素敵です。)

なによりも品質重視で、採算がとれるのかと、まわりを心配させる程の熱意で取り組むその姿勢には、とにかく頭が下がります。「いいものさえつくれば、採算なんか、あとでなんとかなるんだ」という気概を強く感じます。

曽我さんの存在は、ずっと気になっていて、ぼくが玉村本店に入って、志賀高原ワインの方向性(←以前は小布施ワイナリーさんで瓶詰めしてもらっていました)や、ビールづくりを始めることなどを考える過程で何度かお話を聞いて、すごく大きな刺激をもらいました。

「あくまでもいいものをつくるんだ」というその姿勢と同時に、醸造が農業に密接に関連しているという(ある意味あたりまえの)ことを、改めて認識させてくれたのが曽我さんだったと思います。

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(なにせ量よりも質重視。売り切れちゃうワインも続出なので、どれも貴重なワインです。)

ワインとビール、ブドウとホップなど、取り組んでいるものは違うんですが、今回、数年ぶりにまたお会いして、その妥協のないストイックなまでの姿勢を再確認して、自分たちが、まだまだだなあと痛感しました。

近くにいるのですが、まだまだ遠い大きな目標です。

おかげで、いくつか新しい挑戦のヒントもいただきました。また、気持ちを新たに、ぼくらも頑張らなきゃと思うのでした。

曽我さん、本当にありがとうございました!
23:59 | 雑文 | comments (3) | trackbacks (0) | edit | page top↑

古き良き時代


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街でみかけた昔のアサヒビールのポスターニ種。(ガラス越しでちょっとぼけているのはご勘弁。)

写真じゃないせいか、なんか「古き良き時代」って感じがよけいにします。ビールもおいしそう。

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そんなアサヒビール、このあいだの中国の青島ビールの株式約20%を取得するというニュースに続いて、今度は、韓国二位のOBビールの買収も検討中との報道が。

もともとは、例のアンハイザー・ブッシュ・インベブが、金融危機に影響で買収時に融資を受けた金融機関に返済を迫られて、売却先を探していたのがきっかけとのこと。

グローバル化した世の中で、株式を公開した大企業ともなると「古き良き時代」のようにはいかないのでしょうね。

ぼくらには関係ないですが。
23:59 | ビール全般 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

非日常的な感じが好きなのです。


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(焼額山から。カラーの方がよかったですね。)

僕にとって、いいスキー場の条件って、ゲレンデだけではありません。

学生の頃から日本中の、(もちろん全部ではありませんが)かなり沢山のスキー場にいきました。でも、志賀高原が好きなのです。(地元だからということで、バイアスがかかっているのは否定しませんが。)

スキー場に向って、ちょっと緊張しながら雪の山道を車で登っていく感じが好きなのです。日常と隔絶された山の中を走って、やっとたどり着く感じが。

いくら便利でも、ゲレンデから、電車の駅や、街を軽トラが走る様子が見えたりするのは、ぼく的には、いまいちです。

万座とか、まあ苗場とかも同じ意味で結構好きです。

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(これは一の瀬ファミリースキー場の上。昔は、ここを滑るのは結構大変だったのですが...)

志賀高原は、国立公園ということでいろんな規制もあるわけですが、それが逆にこの魅力を高めているとも思います。

まわりには山しか見えない非日常的な環境で一日中遊べるというのがいいのです。
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志賀高原ビールの樽生をいつも4種類飲める唯一の場所!


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ここは、志賀高原一の瀬にあるシャレー志賀。ここの会長がぼくのおじさん、社長がいとこ。というわけで、ちいさいころから、(特に冬は)しょっちゅう泊まりで遊びにいっていた場所です。

いまだに甘えて、スキー用具一式置きっぱなしにさせてもらっています。(ゲレンデは、すぐ目の前。)

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そのシャレー志賀の一階にあるのが、ジャロン(JALON)。店内の大画面スクリーンでスキーのワールドカップなどのウィンタースポーツを楽しみながら、志賀高原ビールをのんでいただけるスポーツバーです。

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志賀高原ではたぶん30か所くらいで、志賀高原ビールの樽生をお飲みいただけるのですが、なかでもここジャロンでは、樽生が常時4種類お楽しみいただけます。よく考えたら、これだけの種類を生で飲んでいただけるのって、近い遠いに関係なく、ここだけです!

そのうちのひとつのタップには、例えば今(まだ終わってなければ)Harvest Aleの最後の最後の一樽がつながっていたりというように、その時の特別なビールも登場します。

うれしいことに、今で志賀高原ビール目当てにここに足を運んでいただく方も着実に増えてきているようです。(ジャロンはお昼もやっています。)

「生でいろんな種類を飲みたい」と、うちを訪ねてきてくださるお客様に、時々言われるのですが、玉村本店にはまだ今のところ、お飲みいただく施設がありません。それはそれで、そのうち考えたいなあといつも思ってはいるのですが、いつ実現できることか...

とにかく志賀高原ビールは、志賀高原でスキーと一緒にお楽しみ下さい!
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ふらっとスキーに


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先週のある日。ちょっと時間があったうえに快晴でした。

急に思い立って一人で、ふらりと車に乗って志賀高原に。実は今シーズン最初のスキーです。

スキーは子供の頃から好きで、社会人の一年目なんか東京で働いていたにもかかわらず、シーズン30日も滑っていましたが、去年は家族と二日滑っただけ。その前は、何年か空いちゃったという具合に、ここしばらくはビールづくりに集中してたせいもあって、ご無沙汰気味です。でも、もちろん嫌いになった訳ではありません。

この日は、平日で空いていたこともあって、焼額山でゴンドラ6-7本と一の瀬の両スキー場を何本かずつ。二時間ちょっとですが、ほとんどノンストップだったこともあって、昔なら一日分くらい滑った感じです。

カービングの板には、まだまだ慣れず、戸惑いながらあれこれ試しているのですが、それにしても技術の進歩はすごいです。この日は雪が固くしまっていたのですが、急斜面でかなりスピードがでても、スキーは安定して雪面にくいついてくれます。

以前なら、息があがってとてもノンストップで滑れなかったくらいの距離も平気です。体力は落ちてるはずなのですが。

ただ、すべる軌道が以前よりも深まわりで、スピードもでているので、他の人にぶつかるのを、いままで以上に注意しないといけないと思いました。事実、何日後かの新聞で、「ヨーロッパでスキー人気が盛り返しているが、用具の進歩で衝突事故が増えている」とありました。気をつけないといけません。

いまは、カービングの板にあわせてゲレンデも見事なくらいに整地されています。この日みたいにいい天気で空いていると最高です。でも、この板で未整地のコブ斜面にはいってみると、情けないくらいに滑れなくてびっくりです。

まだまだカービングの板の滑り方を身につけなくてはいけませんが、あえて昔の2m超の板ですべるのもおもしろいかもしれません。特に、娘達のスキーの付き合いの時なんかは、その方がいいかも。

結構な距離をいきなり滑ったので、筋肉痛を覚悟したのですが、背筋にきたものの足はほとんど平気でした。これも道具の進歩のせいかもしれません。

それにしても、最高の天気と最高の景色の下で、こんなに気軽に遊べるんですから、もっとスキーしないと。

みなさんも是非!気持ちいいですよ。




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日本人の感性(言い訳です)


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「電話ボックスの中の濡れた子犬の匂い」

これ、最近海外の醸造関係のWebサイトでみつけて、思わずうなったコメント。

前も書いたと思いますが、僕らはビールでも酒でも、飲んで表現するボキャブラリーに乏しいです。

「がつん」とか「ふぁっー」とか「どへん」とか、わかったようなわからないような言葉でしか表現できないのですが、結構お互いに意図することはわかったりします。

そもそも、日本人にくらべて欧米の人たちは分析的で、例えば音楽を五線譜の上で、しっかりと書くことで、だれにでも再現可能にすることに長けていると、親父(=社長)にいわれたことがあります。

たしかに、日本では、職人とかでも「教えてもらうんじゃなくて盗め」みたいなことが主流だったのような。

逆に言えば、誰でもがわかるように表現しなくても、感覚で、必要なことを理解したりすることができる感性が日本人には備わっているのかもしれません。

な~んていって、ボキャブラリーの乏しさを正当化するのです。

嫌がる子犬を無理矢理濡らして、今時珍しい電話ボックスを探すかわりに。

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リアルエールに挑戦するの巻


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2月15日、東京のすみだリバーサイドホールで開催される東京リアルエールフェスティバルに参加します。

今年で7回目というこのイベント、実は前から誘っていただいていたのですが、参加を躊躇してきました。まだまだ駆出しで、自分たちの製品の完成度を高めることに集中してきて、正直「リアルエール」というものを正しく理解したり、しっかり取り組める自信がなかったのです。

志賀高原ビールは、すべて無濾過、非熱処理で、酵母が生きています。そういう意味では、リアルエールの要素はだいぶクリアしていると思うのですが、ご存知の通り、ぼくらは「自分たちの飲みたいビール = 個性ある食中酒」という考えで、ビールをつくっています。スタイルは、イギリスのパブで飲まれてきたような伝統的なものとは必ずしも同じではありませんし、炭酸ガスのレベルも結構ちがいます。

それでも、時々出会う美味しいリアルエールの良さや、そういうビールを楽しんでいるみなさんの熱意を知って、ずっとこのイベントのことは気になっていました。

実は今年も、ぎりぎりまで悩みました。既存のラインアップをリアルエールとしてコンディションするだけでいいのかどうか。

いろいろ考えて、中途半端はやめて、どうせならこのイベントを念頭においたビールをつくるべきではないかと考えるに至りました。とはいえ、本当にうまくいくのか、つくったはいいが本当に売りきることができるのかは全くわかりません。

ちょうどそんな時に、例のNogne OのKjetilさんがぼくらを訪ねてくることが決まり、それにあわせて一緒にビールをつくろうということになったのです。

前回のこのイベントで講演もしたというシェテルさんも、このイベントで今回のコラボビールを披露するというアイディアをすぐに気に入ってくれました。そして、ビールのスタイルを詰めていったわけですが、「リアルエールとは」に関して、まだ万全の自信をもっていないぼくにとっては、非常に大きな助っ人となったわけです。(とはいえ、つくっちゃった今回のビール、本当に売り切れることができるかは、依然として自信ありませんが。)

どんなビールになったのか。まだ熟成の途中なので、どきどきしています。

ビールのスタイルなんかに関しましては、イベント前にまた書きますが、とにかく、当日をお楽しみに!
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新製品準備中


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酒の方の新製品を準備中です。

シーズン前に、スペックを決め、味のイメージを杜氏と確認。酒自体は先日も書いたとおり、いい感じに仕上がってきています。

あとは、ラベル等のデザイン、そして本数の決定。

新しいものなので、どのくらい売れるか全くわかりません。ですから、ある意味「えいやっ」って感じで決めなくてはいけない部分が多いのです。

不安でもあり、楽しみでもあります。

もちろん、「いける」って思ってるんですが、そうもいかないのが人生だったり。

でも、いいと思うんです。
23:59 | 縁喜 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

男の中の男


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このブログでは、どちらかというと、いじられキャラの轟君。

たぶん、本人をご存知の社外の方々には、とても腰が低く、ナイスなイメージをお持ちいただいているのではないでしょうか。

ぼくがいろいろ頼んでも、

「Yes, I Can!」

をオバマ大統領ばりに連発し、(仕方なく?)快諾してくれます。

でも、実はこの男、家ではすごく尊敬されていて「偉い」らしいのです。

長野は、言わずと知れたりんごの産地。りんごをさけて歳を重ねるのは並大抵のことでは不可能です。轟君、ぼくよりは若いですが、もうけっこういい歳です。

でも、自分でむいたことがないんです、りんごの皮を。生まれてこのかた、ただの一度も。

嘘だと思うでしょう?でも、本当らしいのです。本人によると。

この話を聞いた時、かなりびっくりでした。一応、むいたりんごと、むく前のりんごが、同じ「りんご」として頭の中でつながっているということは確認できて、ちょっと安心はしましたが。

でも、りんごの皮もむけない男に、ビールをつくらせておいて本当にいいのか考えちゃいました。

そんな轟君に、なにかの会話の流れで、

「りんごもむいたことない奴には、関係ないけどな」

とからかってみたのですが、平然と、

「このあいだ、家でバナナが目に入って『バナナ食いてーな』っていったら、うちの娘(小学4年生)が、そのバナナを、むいて持ってきたんですよ。」

と、意外な返し技。

「手に持つところだけ残して、きれいにむいたバナナをわたされて、さすがに、ちょっとヤバいかなと思いました。リストラとかされないようにしないと。」

そう聞いて、おもわず「しっかり稼いでくる一家の大黒柱」を、リストラしちゃおうかと、今度こそ真剣に考えるぼくなのでした。

りんごだけじゃなくて、バナナの皮もむかないのにビールをつくるって、どう思います?
23:59 | 玉村本店 | comments (5) | trackbacks (0) | edit | page top↑