05/20/2007(Sun)
「パン屋」と「ビール屋」

日本のビールを、パンの業界に例えると、今は、ほとんど大手メーカーの食パンしかないしかないような状況だと思います。パンの世界では、規模が小さくても人気があるパン屋さんがたくさんあります。焼きたてだったり、昔ながらの名物商品があったり、海外で修行してきた本場の味だったり、天然酵母だったり。ちょっと固かったり、酸味があったり、木の実とかが入っていたり、と自分好みのいろいろな味が楽しめます。
ビールでも、もっと多くの方に楽しんでいただける製品を提供できると思います。だって、「食パン」だけじゃつまらないじゃないですか。
「地ビールっていっても、原料はどうせ輸入だろう?」といわれることがあります。玉村本店のビールも、原料のほとんどが輸入品です。飲み物として純粋に魅力のある物をつくるために、世界の優れた原料を厳選して、日本にあったものを提案していくことが出来ると考えています。
そのための材料は、いい物であれば,必ずしも「地」の物である必要はないと思います。人気のあるおいしいパン屋さんが使う原料が、必ずしもその地でとれた物ではないように。むしろ、無理矢理「地」のものにこだわることによって、結果としておいしくないビールをつくるようでは、本末転倒だと思います。
とはいえ、酒造りもビールづくりも、農産物加工業です。原料にはこだわりたいし、いい物がつくれるなら、自分たちでできるだけ関わりたい。そういう思いが、酒米づくりに続き、ホップづくりに挑戦したきっかけです。
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