02/08/2010(Mon)
Yama-Bushi

ところで、なんで山伏か。
「ベルギーのビールにインスパイアされつつも、日本オリジナルな味を目指す」
と書きました。
ベルギーは、フランス、ドイツ、オランダという大国(とルクセンブルグ)に国境を接し、歴史的にもいろんな国に占領された経験をもち、現在でも複数の言語が話される国。
人口は約1,000万と、東京よりも少ないのですが、そこに120を越える醸造所があります。
地域ごと、醸造所ごとの多様性が豊かで、ランビックとよばれる自然醗酵で非常に酸味が特徴のものなどもふくめて、非常に個性的かつ魅力的なビールがたくさんあります。
ぼくは、どちらかというとワインの影響が強く感じられるフランスよりの地域のビールが好きです。
そんな個性的なベルギーのビールですが、「ベルギービール」と聞いて「修道院」「修道僧」を連想する人も多いのではないでしょう?
トラピストビールといわれる6つの修道院がつくるビールが有名ですが、他にも、アビイビールといわれる、修道院との契約により外部の醸造所がつくるものも多数あります。
今回のプロジェクトを、単なる今までの延長線上のものではなく、まったく新しいものとするうえで、どんな名前がいいかだいぶ考えました。
玉村本店のある志賀高原の麓は、昔から山と密接に暮らしてきています。
炭焼き、林業、そして現在の観光。
山の雪解け水のおかげで、農業も恵を受けています。もちろん、酒づくりも。
そんなぼくらのまわりでは、山への感謝や信仰は根強いものがあります。先日の千駄焼きもその一例です。
というわけで、
「ベルギーが修道僧なら、俺たちは山伏だ」
となったわけです。
山深いこの志賀高原の地で、厳しい修行により、修道僧にも負けない、ここならではのビールを目指します!?
もちろん、先ほども書いた通りベルギービールは、修道院ビールだけではなく、非常に多様なものですし、第一、セゾンは修道僧がつくっているわけでは全くありません。
まあ、ある意味ぼくらの志を表した、「洒落」みたいなものですから、厳しく突っ込まず、にやっと笑って暖かく見守ってやって下さい。
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