05/21/2007(Mon)
ホップと長野

ホップは、「せいようからはなそう」という和名の、アサ科の多年生植物です。その魅力的な苦みや香りの他にも、ホップの抗菌力にビールの保存性を高めるという効果があり、古くからビールには欠かせない原料です。
ビールづくりを始めようと決意した頃から、ゆくゆくは、ホップも自分たちで育ててみたいと考えていました。醸造は「農産物加工業」ですので、その原料は非常に大事です。ただ前回も書きましたが、「地」の原料にこだわるがゆえに、全く不向きな土地で無理してつくった出来の悪い原料で、まずいビールをつくっても無意味だとも思います。
しかしながら、長野県は昭和の初めは、全国のホップ生産高のほとんどを占め、昭和30年台頃までは日本最大のホップの産地でした。玉村本店のある北信地方は、長野県でも最もホップづくりが盛んな地域でした。その後、果樹等への転作が進んだり、後発の利を生かし、より大規模・効率的な生産が進めた東北地方に生産の中心は移っていきました。台風等の自然災害によりホップ棚が被害を受けるといったこともあり、長野では現在ほとんどホップはつくられていません。
まわりには今でも、子供の頃アルバイトでホップを積んだという人達がたくさんいます。僕の子供の頃まで、大手ビールメーカーのホップ乾燥所が近くにありました。もともと気候的にはホップづくりに向いているはず。であるならば、いいものがつくれるのではないか。そう思ったのが、ホップづくり挑戦への一つの理由です。
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