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鑑評会に想う


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今年の全国新酒鑑評会の結果が発表されました。今年の縁喜は、昨年の特別栽培米への挑戦により、自家栽培の美山錦の収量が減ってしまったことで、木島平産 金紋錦でつくった酒での出品となりました。長野の米にこだわっての挑戦でしたが、結果としては、入賞はしたものの、金賞には届きませんでした。酒米では、相変わらず山田錦が強く、出品酒中の88%を占め、金賞受賞率も、山田錦以外を使った酒と比べて倍以上です。

毎年行われるこの鑑評会の目的は、「新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、もって清酒の品質向上に資すること」とあります。確かに、この鑑評会目指して、全国の各蔵が切磋琢磨するわけで、技術の向上に貢献してきている部分はあると思います。

春の全国の鑑評会では、毎年のことですが「香り高く、端麗な、冷やで飲む新酒」が評価される傾向にあります。技術を競うという意味では、審査の傾向がはっきりしているのはいいのですが、「おいしい酒」も様々です。品評会向けの酒は、それだけで飲むといいものの、香りが主張しすぎてしまい、食事に合わせづらいこともあります。また、昔から、ひと夏こえて「秋上がり」する酒がよいともいわれてきましたが、春に評価される酒が必ずしも熟成に向く訳でもありません。(秋にも品評会はあるのですが、全国規模のものは春だけです。)

よく聞く話に、杜氏達つくり手の「どういう酒をつくるのか」との質問に、経営者が明確な答えを持たず、単に「売れる酒だ」程度の返事しか返ってこないというものがあります。つくり手も、結局それではわからないので、往々にして、客観的な結果の出る基準として「品評会で賞を取れる酒」を目指すだけになってしまいます。ただ、先ほども書きましたが、品評会で評価される酒も、いい酒の一つの姿に過ぎません。大事なのは、つくり手と、はっきりとした「うまい酒」の基準を共有し、自分達の酒を世に出していく経営者の姿勢だと思います。

玉村本店では、従来から、普段飲みの酒を大事にしてきました。しっかりとした味わいがありながらも、食事を生かす酒。「最良の食中酒」を目指しています。鑑評会に参加するからには、もちろん金賞を目指しますが,一方で、自分達の酒造りの基準は、しっかり持っていたいと考えています。(負け犬の遠吠えに聞こえていないといいのですが。)
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