05/23/2007(Wed)
長野の酒米100%

いうまでもなく、米は(水とともに)酒の最も大事な原料です。当然、いい酒を造るためには、この米が非常に重要です。私たちが通常食べる、飯米でも酒はできますが、いい酒をつくるには、酒造好適米とよばれる専用品種が使われます。
これらの酒米は、飯米よりも大粒で、心白があり、タンパクや脂肪が少ないことなどの特徴があります。なかでも、酒米の王様ともいわれるのが「山田錦」です。兵庫県生まれの酒米ですが、昨日も書いたように良質な酒をつくるため、全国的につかわれています。
数年前まで、玉村本店でも山田錦もつかっていました。全国新種鑑評会ではその山田錦の酒で金賞も受賞しました。しかしながら、現在「縁喜」は、すべて長野生まれの米でつくっています。いくらいい米でも、蔵元から遠くはなれたところでできた、同じ種類の米をつかって、全国どこでも飲める、同じような「いい酒」をつくるだけでは、もう面白くないのです。
「地」のものにこだわるがゆえに、まずいビールをつくっても本末転倒だ、と以前書きましたが、日本酒に関しても同じ考えです。まずは、「いい酒」がつくれることが第一ですが、地元の、特に自分たちに関わりの深い米で、その「いい酒」がつくれるなら、さらに嬉しいことです。
幸い、長野県には、「美山錦」という、「山田錦」や新潟の「五百万石」とならぶ代表的な酒米があります。玉村本店では、この美山錦を自家栽培するとともに、新美山錦ともいわれる「ひとごこち」を特別純米、本醸造といった定番酒に採用してきました。最後まで山田錦をつかってきた,大吟醸、純米吟醸も、となりの木島平村産「金紋錦」で「いい酒」をつくれる手応えを感じています。
それぞれの米については、またそのうちに触れたいと思いますが、とにかく長野生まれの酒米だけで、自分たちが目指す酒をつくっていけるのは、とても幸せなことです。「打倒山田錦!」です。
今年の自家栽培米 美山錦 ですが、来週から田植えの予定です。
長野の酒メッセ in 東京で、お会いした皆様。どうもありがとうございます。貴重なご感想をいただいたり、なによりお会いできてよかったです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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