11/25/2012(Sun)
実力のないルパン三世は捕まればいい

選挙なんですね。
「世襲はけしからん!」
ってのが、ひとつの話題になってます。
そんな声が絶対的に正しく、そう思う人が大勢なら、ぼくも、もっと高給をとって気楽に都会で暮らしてただろうなあ。
今日は、そんな与太話。ちょっと長いですが、ご勘弁。
何百年続く「つくり酒屋」も、天皇陛下(←一緒にするな!ですよね)も、みな世襲。
ぼく自身、小さい頃からまわりの人に
「継ぐのが当たり前」
的なことを、結構、いや相当に言われ続けて育ちました。
でも、どういうわけか、親父に直接そういわれたことは一度もありません。
それにはとても感謝してます。
でもね、気にはなっていたのです。
ずーっと。
「無言のプレッシャー」ってやつですね。
まあとにかく、
「世襲するはずの人間」って言う立場は、いやだったなあ。
ぼくが、「フリーター時代(←今より収入は多かったけど)」に訣別する覚悟を決め、「家業なるもの」に戻ったのが9年程前。
その後は、こんな(どんな?)感じです。
お隣の大国なんかみてると、圧倒的な格差があるなかでの既得権という意味で、「世襲」はフェアじゃないなあと本当に思います。
「努力が報われない」、「生まれながらのものがすべて」じゃだめですよね。
むかしは既得権益みたいにいわれてた「つくり酒屋」は、いまや斜陽産業。
でも、そんな斜陽産業でも、「世襲しなきゃ」と思ったりするのも、そういう立場の人間の考えるところでもあるのです。
酒屋なんかは、たしかに、酒造免許ってのは既得権かもしれませんけど、もはやそれにどれほどの価値があるのか。
いまや、世襲してつぶれるのは簡単です。
っていうか、つぶれないのも大変です。
それってフェアってことですね、ある意味。
厳しいけど、仕方ない。
ぼくは、世襲そのものよりも、「だめなのに淘汰されない」「他の人にチャンスがない」の方が問題なんじゃないかと思います。
世襲する人間には、それでも、なんかそれなりの責任感があったりもするのです。
そうでなかった人よりも、ちょっとだけ余計に、それについて考えたこともあったり。
というわけで、既得権益にとらわれないフェアな環境があれば、「世襲」もいいんじゃないかと思うんです。
だめなら、つぶれればいいし、落選すればいいんですから。
「地盤」「看板」「鞄」
でしたっけ。
現在、政治の世界に、そういう「既得権」がどれだけ残ってるのか、ぼくにはわかりません。
いい人がそのせいで立候補出来ないんじゃいけませんが、「世襲は駄目」と決めるんじゃなく、「駄目な世襲候補」を落選させる方がいいと、個人的には思います。
ルパン三世にだって、いろいろあるんじゃないかと。
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