01/22/2008(Tue)
なにを計るか?

最近の新聞で、「フランス政府が国内総生産(GDP)に代わって国の経済成長を計る新しい指標づくりに着手する。国民の生活の質を数値化するのを目標に、ノーベル経済学賞受賞のジョセフ・スティグリッツ氏やアマルティア・セン氏らによる委員会を発足させ、1年半かけて編み出す」という記事を読みました。
経済学の基礎的な考え方に、「経済主体は、合理的に行動する」という前提があります。要は、「みんな、自己の利益を最大化するように行動する」ということです。
僕自身、もちろんこの考え方を否定するつもりなどないのですが、この「自己の利益」というものを計る「ものさし」が、はたしてお金だけでいいのかなと、よく考えます。
僕も、一応、経営者のはしくれですし、お金が大事じゃないなんて言うつもりはありません。でも。他にも大事なものもいろいろあると思うのです。なのに、特にこのごろ、「お金」で計れる利益だけを最大化するのがあたりまえみたいな雰囲気に、違和感を感じているのです。
ヒマラヤの仏教国ブータンでは、国王の提唱で、GDPよりもGNH(国民総幸福量: Gross National Happiness)の方が大事だという考えが、国是になっているとのこと。「幸福」をどう定義し、測定するのかは、よく知りませんが、なんか魅力的です。
仕事をかえる度に収入が激減しているにもかかわらず、楽しそうにしている自分の「合理的でない」行動を、「合理的に」説明するための言い訳が欲しいだけなのかもしれません。
どんな指標が出来上がるのか、ちょっと楽しみです。
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盛岡市北山の地ビールメーカー「ベアレン醸造所」で、ビールの貯蔵用タンクが破裂して壁を突き破り、隣の部屋で作業していた従業員佐々木陽一さん(36)が、タンクと流し台の間にはさまれた。
従業員の方のご冥福をお祈り申し上げます。
そういう本があるのですか。勉強してみます。
>egawaさん
なにが起こったのか、よくわからないのですが、本当に悲しい事故です。志高く、本当に美味しいビールをつくっておられる会社さんですし、心からお悔やみ申し上げます。ぼくらも、安全には細心の注意を払っているつもりではありますが、気を引き締めなくてはと思っています。ご心配いただき、どうもありがとうございます。
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