01/30/2008(Wed)
醪

しばらく続いた「酒ができるまで」も、ひとまず、今日が最後です。
仕込みが終わって、しぼる前の状態を醪(もろみ)と呼びます。タンクの中で、麹による糖化と、酵母による醗酵がくり返されるわけです。
醪を均一にするために、櫂入れを行うのですが、仕込んだ酒が増えてくると、この櫂入れをしなくてはいけない本数も増え、結構大変です。タンクからは、醗酵による炭酸ガスがでていますし、万が一足をすべらして、タンクに落ちたら命にかかわります。

以前も書いたことがありますが、ここからは毎日、表面の泡の様子を観察したり、温度、成分等の分析/記録したり、味をみたりしながら経過の管理をしていきます。
状況に応じて、温度を上下したり(といっても冷蔵設備はないので、自然に頼る部分大です)、必要な場合は汲み水をしたりしながら、一月から長い時では二月近く醗酵が続きます。
その間の管理、そしてしぼるタイミングの判断が、杜氏の大事な仕事です。
杜氏の最終判断で、醪はしぼられ(=酒粕と分離され)、やっと酒が出来上がるわけです。
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