06/20/2016(Mon)
新タンクを導入するの巻

先日の続き。
この日、ドイツから届いたのは、新しいタンクたち。

7,000Lのタンクはでかい。
もはや、さすがにぼくらの手にはおえないので、プロにお願いします。

ビールをつくるには、仕込みの設備を大きくしただけでは生産能力は増えません。
仕込んだビールを、発酵・熟成させるタンクが必要だからです。
一つのビールが仕上がるまで、ビールにもよりますが、だいたい一月くらい。
その間、そのタンクは空かないわけです。
空いているタンクがないと仕込めないわけで、タンクの本数と大きさが、生産能力を決める大きな要素なのです。

ぼくらの新工場は、増設に備えて、屋根の一部が取り外せるようにしてあります。
ここが空いたのは、醸造設備が届いた時以来、二回目。

今回の導入のタイミング、もしかしたらまだちょっとだけ早かったかもしれません。
ぎりぎりで回せば、この新タンクたちなしに、今年の夏はなんとか乗り切れたかもしれないから。
醸造設備に大きな投資をしたばかりで、その回収もやっと始まったばかり。

でも、ぼくらは、余裕も大事だって思ってます。
余裕がないと、需要を見誤ると定番とかに欠品をおこしちゃったり。
ぼくらは、絶対にしないと決めているのですが、早くタンクを開けないといけないというプレッシャーから、熟成不十分なビールを妥協して出荷することになったり。
他社に生産を委託するという手もあるけど、ぼくらはそれも絶対にしたくない。

余裕がないと、新しいビール、面白いビールも、なかなかつくれない。

そんなこといってるから、儲からないんだけどね。
「本当にこのタイミングでよかったのか」
経営者としての自分と、醸造責任者としての自分との間での葛藤は続くのです。

今回、合計で4本のタンクを増設。
新設備でのダブルバッチサイズなので、これで理論的には、現在の生産能力の2倍近くまでいけるはず。
頑張らなきゃ。
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