06/17/2008(Tue)
言い訳の国 ~ License to BE killed ~

「年率平均4%程の利回りで10年間で元本を1.5倍にするという運用目標に対して、ご自身のお考えに一番近いものをお選び下さい。」
なんのこっちゃと思いますよね。
僕には、少額ですがドルの預金があります。ずっとそのままでいいやと放ってあるのですが、ふと思い立って、定期預金の期間の変更をすることに。すると、「昨年から金融商品取引法が施行されまして、お客様にはこの書類の質問にお答えいただき、署名をいただかないといけません。」とのこと。
まあ、たしかに金証法っていうんでしたっけ、法律がかわったということは聞いていましたし、そういうご時世だから仕方ないなあと思い、書類に記入していきます。
投資経験とか知識を聞かれるのはわかります。こんな少額の預金のために、資産額や年収を聞かれるは嫌だなあと思いながらも、仕方なく記入。
次に並んでいたのが、上記のような質問達。「毎年4%で10年」なんて、考えたこともないですし、そもそもなんでこんなこと答えなくちゃいけないのか。
担当の方に聞いてみると、(要約すると)「私もそう思うんですが、そういう決まりなんです」との返答。要は、いざという時に、けっして銀行の責任が問われないようにするため、っていうことみたいです。
もう業界を離れて10年近くなりますが、僕自身ずっと金融の世界で働いてきました。そりゃ、嘘をいったりリスクを説明しないで投資をさせたりしちゃいけないことくらい、よーく解っています。でも、もう何年も同じ口座にある少額の、単なる定期預金のために、こんな質問に答えさせて署名させる必要が本当にあるのでしょうか。
でも、どうしても記入しないといけないし、「書いてさえくれれば内容はどうでもいい」的な感じなので、開き直って、一番リスク許容度が高くなるように答えを選び、(銀行さんのお望み通り)見事最高の「リスク許容度」ランクをいただきました。
もう、これで、「ミャンマー政府発行で、リターンがアメリカのハリケーンと日本の地震にリンクした、イラン・リヤル建ての永久債券」とかでも買えそうです。(本当にそんな商品があって、勧誘の電話がかかってこないことを祈っていますが。)
この分じゃそのうち、「酒をのんで、トイレのドアに足の小指をぶつけるかもしれません」とか、「飲酒後の夫婦喧嘩で、生命が危険にさらされるかもしれません」とかいった文言を、「耳なし芳一」みたいに、いちめんに書いたビールや酒を売らなくちゃならなくなるかもしれません!?
こんなことでいいのか!!!
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comments
消費期限問題でも思いますが「自己責任」があまりにも軽視され過ぎているように思います。
僕はタバコを吸わないので、本当に最近そのデザインの件、気がついたのですが、ひどいですよね。
自己責任をとれる感性すら奪われそうで、本当に気になります。また、書かないと気がすまなそうです。
先日ある方にいただいたカンティヨン・グーズの賞味期限は2027年12月31日。
このままの流れだと2028年の正月には飲まない人も多くなるんでしょうね。
理由は「飲んでみたら酸っぱかったから」だったら笑っちゃいますが。
この記事を数日前に読んだような・・・・デジャヴ?
20年後の賞味期限をうたうには。最低でも20年つくらないと。まだ先は長いです。
>S.Komatsu さん
きっと同じようなことをかんがえていたのでは...?
事の顛末は、昨年、会社のストックオプションを行使し、少しばかりの利益があったため給与所得として確定申告しました。勿論追加で納税もしました。
つい先日、所得税の予定納税額の通知書なるものが届きました。何のこっちゃ?????と思ったら、昨年追加で確定申告したんだから、今年もそれと同等の収入があるはずだから、あらかじめ納税しなさい!ということらしい。
疑問だらけです。そもそも収入が確定していないのに何故事前に納税しないといけないの?しかも、今年はストックオプションを行使するつもりは無いので、払う必要の無いものです。
頭にきたので税務署に電話し、その旨を伝え、無視するよと言ったらなんと「払わないと延滞金が付きますよ」との事。延滞金算定の元となる追加納税が無いのに、変でしょ?税務署は決まりですから!としか言いません。予定納税額の減額申請をすればいいらしいのですが、その書類の記入も面倒です。
うーんどうなってるんだ!
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