06/09/2008(Mon)
次期ヴィンテージの試飲をする

先日の続き。
今回、メルシャンのお二人が来てくれたのは、志賀高原ワインの次期ヴィンテージの方向性を決めるため。長野メルローは2006、長野シャルドネは2007のサンプルを持ってきてくれたのです。
赤、白それぞれ2パターンを用意していただきました。ぼくが、飲んで決めないといけないわけです。サンプルの違いは、原酒のブレンドの違いです。
もともと、味を表現するボキャブラリーに乏しく、ビールのテイスティングでも、「どへん」とか「がつん」とか「しゃんと」とか、ぼくらにしかわからないような言葉でやってるもんで、こういう機会は緊張します。
「こんなに、味がわかんないなら、適当な酒質で十分だ」と馬鹿にされて、肝心のワインの品質が下がったら大変ですので、こちらも真剣です。
まずシャルドネ。どちらもいいのですが、二つのうちの最初のサンプルが、とても気に入りました。瑞々しい香りで、とても爽快な味わい。もう一つのサンプルは、樽の香りもしっかりしてシャルドネらしいちょっと重厚な感じです。
前のヴィンテージとの継続性や、「シャルドネらしさ」といった要素も考えるべきなのですが、「自分たちの飲みたい酒」といういつもの基準で、こちらに決定。もちろん継続性も必要ですし、スタイルから大きく逸脱するわけにはいきませんが、ヴィンテージを銘記してあるわけですし、その年のワインの特徴に加えて、飲み手としてのその時の「気分」が反映されてもいいと思っています。

次に、メルロー。こちらは難しい。両方ともいいのです。第一印象では、華やかでしっかりした印象の2つめのサンプルが気に入りました。両者の違いの種明かしを説明してもらい、しばらく悩みます。ちょっと、気になったことがあったので、ビールの仕込み中の轟君を呼んで、飲んでもらいます。
結局、二人の意見が一致し、第一印象どおりではなく、逆転で1つめのサンプルで行くことに決定。「どちらが飲み飽きしないか」という点が、決め手となりました。(例えばバーとかで、)酒主体で飲むのなら、2つめのサンプルは素晴らしいと思うのですが、ちょっと「うるさい」かもしれないという点が気になったのです。
食事と一緒に飲むなら、第一印象はちょっとおとなしいけど、繊細な味わいの1つめの方がいいと思ったのです。これまた、「最良の食中酒」を目指す、ぼくらのポリシーにしたがって決めました。
その日の夜、確認の意味もあって、親父(=社長)にも飲んでもらいました。ぼくらと同じく、味を表現する言葉には乏しいのですが、結果は、どこかで見てたんじゃないかと思うように同じ反応。ちょっと安心します。
まあ、言葉で表現する力はともかく、とにかく「うまい」かどうか、「もっと飲みたい」かどうかってことなんだと思っていますし、いつも一緒にビールや酒を飲んでいるぼくらの好みって、いつのまにか似てきているんだとも思います。
はたして、ワインの素人の僕らの判断が正しいかどうか。製品になってから、みなさんに評価してもらうしかありません。
僕は楽しみにしています。みなさんも、お楽しみに。
(こんな感じで、毎回真剣に選んでいますので、現行ヴィンテージもどうぞよろしくお願いします!)
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