08/30/2019(Fri)
秋鹿酒造 / 「農醸一貫」 の本物に打ちのめされに

社員旅行の続き。
甲子園、京都醸造と本当に充実した初日の翌日、お邪魔したのは大阪・能勢町の秋鹿酒造さん。
あまりに刺激が強すぎて、簡単に振り返ることが出来そうになくて、こんなに時間が経っちゃいました。
秋鹿さんのお酒とは、ぼくが玉村本店に入ってすぐくらいに、東京の酒屋さんで出会いました。
山田錦を自ら育て、こんなに素晴らしい純米酒をつくっている蔵が大阪にあるんだと知って、衝撃を受けたのですが、その秋鹿さんと箕面ビールさんが親しいと知ったのは最近のこと。
今回の社員旅行を機に、「是非!」と、香緒里さんに無理矢理お願いして今回の見学が実現したのです。

蔵には、「農醸一貫」の看板。
秋鹿さんは、なんと25ヘクタールもの自社田で山田錦を自分たちだけでつくっています。
それも、完全無農薬。
そんな米を酒にするんだから、まさに「農醸一貫」。
もちろん、単に米からつくっているだけではなく、その酒が、酸がきれいで個性豊か。
食中酒として、理想的なんです。
ぼくらも、美山錦やホップをつくっていますが、規模が違います。

案内してくれたのは、奥航太朗さん。
この日、イベントがあるというのに、蔵の隅々を案内してもらっちゃいました。
その話が、とにかく面白い!
うちのビールを随分前から知っていてくれたのは、うれしかった。

酒づくりの常識とかにとらわれず、自分たちがいいと思うこと、面白いと感じることをどんどんやっていくその姿勢には、勝手に親近感を覚えたりもするのですが、同時に、全然敵わないなあと痛感しました。
一般的な常識とは違うように感じられるつくり方が、無農薬でつくった自社の酒米を前提にすると、ものすごく理にかなっていたり。
本当に隅々まで、何も隠さず教えてくれたのですが、簡単には真似できないことばかり。

米づくりの規模も方法も、全く常識外なんだけど、少人数で全部をこなし、こんなにうまい酒にしてしまう。
「面倒なことはしない」「楽をしたい」なんて笑いながら口にするのですが、合理的な部分と、譲らない部分の区別がはっきりあって、とにかくすごいのです。

もちろん田んぼもみせてもらいます。
「この町の風景も守りたい」
なんて、さらっと言うのですが、かっこよすぎです。

農機具の話にも、もしかしたら蔵の案内以上に熱が入ります。
それにしても、圧倒されます。
確かに、この人数でこれだけの米を、それも無農薬でやるんだから、このくらいの設備は要るんだろうなあと、一同納得。

「農業面は、完全に赤字ですわ」
って、ニコニコしながら言うのですが、そりゃそうだけど、それにしてもすごい。

なんだかんだ、ほぼ二時間。
最高の時間でした。
航太朗さん、本当にありがとうございました!
ぼくらが「農業一貫」なんて言えるようになる自信は全くないのですが、少しでもやれることはやっていきたいと強く思いました。
なにからやろうか、あれからずーっと考えてます。
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