02/13/2020(Thu)
二回選んで欲しいと思ってます。

昨日発売の THE FAR EAST、おかげさまで大好評です。
このビールの値段は935円(税込)。
高いと思う方も多いんだと思います。
"樽での熟成期間で、55ヶ月、54ヶ月、49ヶ月、34ヶ月、26ヶ月、20ヶ月、12ヶ月の7種、12樽のブレンド。
本数も勘案して加重平均すると32.4ヶ月(=2.7年)です。
実測した結果、今回は15.0%表記。
先日の、ECKHARDTのバレルエイジ版と並んで、志賀高原ビール史上過去最高。"
手間や原材料にコストがかかってるから、それなりの値段になるのですが、「それなりの値段」にはちゃんとした理由がないといけないと思ってます。
「飲む理由」「買う理由」を、感じてもらえるかどうか。
「手間がかかってるから」「原料を贅沢につかってるから」「もうつくれないから」
つくり手として、そう言いたくなるところはいろいろあるのですが、個人的には、それを押し付けちゃいけないと思ってます。
それよりも、他の飲み物と比較して、選んでもらう理由があるかどうかが大事かなと。
「味」や「ストーリー」はすごく重要です。
でも、同じくらい価格もね。
国内のライバルはもちろんですが、今や世界中の最高水準のビールが手に入ります。
さっき、あえて「飲み物」と書きましたが、ライバルはビールだけじゃないとも思ってます。
ワインとか、シードルとか、ウイスキーとか、もしかしたらチューハイとかも。
一回飲んでもらえるのと、二回飲んでもらえるのは、相当違うとも思ってます。
木樽熟成の山伏とかの時もそうでしたが、ぼくらはいつも、二回飲んでもらえるかどうかを重視してます。
物珍しいから、面白そうだからと手にとるのは、よくわかるし、自分でもよく飲んでみます。
でも、
「もう一回飲みたい」
と思ってもらうのは、もっともっとハードルが高いと思うんです。
ビールをつくりはじる直前、ある職人に、
「過剰じゃなきゃダメだよ」
って言われたって、ずーっと前に、このブログでも書いた気がします。
正直、「流行り物の人気商品」や、「マーケティング上手な高級ビール」も、最近目にします。
そうした商売を馬鹿にするつもりもないし、むしろそうできない自分を反省もします。
でもね。
「売れるから高くてもいいや」
とかじゃなくて
「もう一度飲みたい!」
って、思って欲しいんです。

あっ、THE FAR EAST の樽生は、一般販売しないと昨日書きましたが、多くの皆さんのご想像通り、今週末新潟で開催の Winter Beer Gravity 2020 では飲めるわけです。
これ以外にも、発売前のものや、希少なのいっぱい用意してます。
毎度、志賀高原ビールを支持してくれるお客さんがたくさんいる新潟だからですよ。
決して、負けず嫌いだからじゃないですよ。
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