06/30/2007(Sat)
志賀高原ビール最大のマイナーチェンジ

先日、定番でも少しずつ変えていると書きました。
でも、今年になってから、少しどころか大きく変えたことがあります。それはビールの味の要、モルトです。
以前は、米国産のモルトを使っていました。ホップの効いたアメリカのエールは、個人的にとても好きです。クリーンな味わいは、食中酒として、日本でも十分理解されると思っています。ですので、アメリカ産モルトでビールづくりを始めたのは、僕にはとても自然な選択でした。
同じモルトで、同じ定番ビールを2年間つくる過程で、いろいろな試行錯誤をして、たくさんのことを学びました。原料は同じでも、最初の頃のビールとはだいぶ違って来たと思います。それなりに満足はいくようになっていたのですが、それでも新しい挑戦をすることにしました。
決してアメリカのモルトがだめという訳ではないのですが、使ってみたいモルトがありました。マリスオッター(Maris Otter))という、英国産のモルトです。エールの本場イギリスでも、最高級といわれる品種です。現代主流のモルトと比較すると、生産性が低いことから、価格的にも高いのですが、やはりエールをつくるならこれ、といわれるのがマリスオッターです。
いくら定番も進化するんだといっても、原料を変えるには勇気がいります。クリーンな味わいが重くなりはしないかとか、逆にすっきりし過ぎはしないかとか、いろいろ心配しました。一年近く検討し、何度かテストをして、導入を始めたのが今年になってから。現時点で、ペールエール、IPAのベースモルトは完全にマリスオッターに切り替えました。
味に関しては、クリーンさが増し、ホップの香りが際立つ一方で、ジューシーともいえるモルトの味わいがプラスされたと、自分たちでは感じています。特に、しばらく飲んでいないという方、どうぞお試し下さい。
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comments
シングルモルトではマッカランに代表されるゴールデンプロミス種が希少で高級とされていますけど、ビールに合う品種とかあるんですか?どうせなら、大麦も自家栽培して売り出すというのはどうでしょう?
スコッチ用のモルトは最後にピートを炊き込みますけど、ビール用はどうなんでしょう?
ビールに関しては勉強不足で全然わかりません。
マリスオッターというのが大麦の品種です。ゴールデンプロミスと同様の希少品種です。ちなみに、ゴールデンプロミスもビールに使われることがあります。大麦の自家栽培は、勿論興味はありますが,ハードルは高いですね。長野でいいのが出来るかわかりませんし。
ビールの通常のモルトではピートは使いませんが、スモーキーな香りを出すために、ピートを使った特殊なモルトはあります。
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