08/20/2021(Fri)
「打たれ弱さ」と向き合って

つくったビール、それも特に新しいやつを世に出した後、みなさんの反応が気になります。
ビールをつくりはじめた頃は、特に過敏で、人に会うたびに
「どうですか?」
と、聞かずにはいられずに、今思えば、かなりウザかったに違いありません。
さすがに歳月を重ねて、いろんな意見に、たいぶ平然と向き合え(聞き流せ?)るようになったものの、いまでも気になります。
むかし、ちょっとだけファッションの会社にいました。
いまでも仲良くしてもらっている、メチャメチャかっこいい大先輩が、
"新しいものをつくるときは、人に聞いても仕方ない。どんなにお洒落な人だろうが、その時に流行りはじめている最先端のものは知っていても、この世にないものは想像も出来ない。だから、最初は、自分が信じるものをつくるしかない。でも、人の意見を聞く必要がないわけじゃなく、むしろ逆。その、自分が信じた「新しいもの」を世に問うたら、徹底的にみんなの感想を聞かなきゃいけない。"
と、いっていたのを今でも忘れません。
最近、そんな言葉を思い出したのは、こいつを出したとき。
(こんな状況で、樽生が売れないので、ほぼボトルにしたからかなりの本数だったのですが、おかげさまでそろそろ終わりそうです。)
イメージ通りに出来た気はしていたのですが、出す前に、みんなで毎日毎日テイスティング。
結局、かなり自信を持ってリリースしました。
でもね、いまだに心配になるのです。
ビールをつくるのは一応プロだけど、コーヒーはただに好きなだけの素人。
でも、その「好き」がこうじてできた新作でした。
出してみて、まずはコラボ相手に、そしてなんだか尊敬する同業の方々何人かに褒めてもらえて、すごくうれしかった。
同時に、すごく辛辣なダメ出しコメントもひとつ目にしたけど、受け止めることが出来ました。
自分の手応えと、信じる人たちの反応のおかげかな。
「全員にいいと言ってもらえなくても、一部のひとにすごくいいっていってもらえればいい」
とか、言うじゃないですか。
でもね、いざ自分でものをつくると、たったひとつの「ダメ」を気にしちゃうのです。
「そんなことない」
と、向きになったり、無視するのもダメ。
でも、そもそも特殊なやつをつくっているんだから、みんなにOKをもらうのも無理な話。
だから、謙虚に自信をもって、信頼できる仲間を増やしながら、数をこなすしかないかな。
そんな気持ちに付き合いながら、もうじき18年目に入ります。
| ホーム |
comments
post a comment