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「打たれ弱さ」と向き合って


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つくったビール、それも特に新しいやつを世に出した後、みなさんの反応が気になります。

ビールをつくりはじめた頃は、特に過敏で、人に会うたびに

「どうですか?」

と、聞かずにはいられずに、今思えば、かなりウザかったに違いありません。


さすがに歳月を重ねて、いろんな意見に、たいぶ平然と向き合え(聞き流せ?)るようになったものの、いまでも気になります。


むかし、ちょっとだけファッションの会社にいました。

いまでも仲良くしてもらっている、メチャメチャかっこいい大先輩が、

"新しいものをつくるときは、人に聞いても仕方ない。どんなにお洒落な人だろうが、その時に流行りはじめている最先端のものは知っていても、この世にないものは想像も出来ない。だから、最初は、自分が信じるものをつくるしかない。でも、人の意見を聞く必要がないわけじゃなく、むしろ逆。その、自分が信じた「新しいもの」を世に問うたら、徹底的にみんなの感想を聞かなきゃいけない。"

と、いっていたのを今でも忘れません。

最近、そんな言葉を思い出したのは、こいつを出したとき。

(こんな状況で、樽生が売れないので、ほぼボトルにしたからかなりの本数だったのですが、おかげさまでそろそろ終わりそうです。)


イメージ通りに出来た気はしていたのですが、出す前に、みんなで毎日毎日テイスティング。

結局、かなり自信を持ってリリースしました。

でもね、いまだに心配になるのです。

ビールをつくるのは一応プロだけど、コーヒーはただに好きなだけの素人。

でも、その「好き」がこうじてできた新作でした。


出してみて、まずはコラボ相手に、そしてなんだか尊敬する同業の方々何人かに褒めてもらえて、すごくうれしかった。

同時に、すごく辛辣なダメ出しコメントもひとつ目にしたけど、受け止めることが出来ました。

自分の手応えと、信じる人たちの反応のおかげかな。


「全員にいいと言ってもらえなくても、一部のひとにすごくいいっていってもらえればいい」

とか、言うじゃないですか。

でもね、いざ自分でものをつくると、たったひとつの「ダメ」を気にしちゃうのです。

「そんなことない」

と、向きになったり、無視するのもダメ。

でも、そもそも特殊なやつをつくっているんだから、みんなにOKをもらうのも無理な話。


だから、謙虚に自信をもって、信頼できる仲間を増やしながら、数をこなすしかないかな。


そんな気持ちに付き合いながら、もうじき18年目に入ります。






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