08/31/2021(Tue)
「お前にそれは求めてない」

ヘレスは、ラガービールのうちのひとつ。
Hell は、決して "地獄" ではなく、ドイツ語で "淡い” "明るい" って言う意味。
ドイツでも、ミュンヘンとかを中心とする南の方のビールで、ホップの主張よりもモルトの味わいや香りを楽しむタイプ。
と、いっても、こってりではなく、圧倒的にドリンカブル。
そう、オクトーバーフェストで、みんながガブガブ飲んでるあれです。
ぼくらが、醸造免許をもらったのが、2004年の9月。
ご存知の通り、
志賀高原 ペールエール
志賀高原 IPA
志賀高原 ポーター
の3種類でスタートして、いまだにその3つは不動の定番です。
まあ、ポーターはともかく、やっぱりホップの香りと苦味は、ぼくらのビールの特徴。
だから、
「お前らに、ヘレスなんか期待してない」
って、言われるんじゃないかと思ってます。
でも実は、その3種類を定番に決める前の段階で、ギリギリまで「定番にしたい」と悩んだのが、このヘレスなんです
「自分たちが飲みたい最良の食中酒」
というのは、そのころから変わらない、ぼくらのポリシーなのですが、「ドリンカビリティーという意味ではヘレスも一緒」って言ったら、信じてもらえますか?
いままでも、何度もつくろうと思ったのですが、なんだか自信がなくてここまで来ちゃいました。
というわけで、遅ればせながらの初登場。
「そろそろ、ヘレスつくろうと思ってるんですよ」
と、親分(あっ、誕生日おめでとうございます!)に、あの日、話したら、
「レシピ送りますよ」
とのお言葉。
でも、その世界一のレシピは、届かず。
「忘れちゃってるんだろうな」
って思いながらも、逆にそれを聞いちゃったら、なんだか負けになる気がして、催促しないでつくりました。
そんなわけで、長年の想いの末に出来た今回のやつ。
"SHIGA KOGEN" の文字は、定番にしかつかわないポリシーなのに、つかっちゃった。
最後に、
"!?"
とつけたのは、その言い訳です。
限定ビールなので、いつものデザインなのですが、これまた、ついついカラーにしちゃった。
だれも気にしてないと思うけど、個人的には勝手に気合が入っているのです。
昨日の写真をアップした直後、そう、本当に直後、なんと親分から電話が。
どうも、気にしてくれたみたいです。
なんだか、すごく緊張します。
あの時のレシピの話をしたら、
「えっ、まじっすか!あのあと、すぐに送りましたよ!!」
だって。
多分、ぼくのメールサーバーが一杯だったんだと思います。
どうもすみませんでした。
でも、結果的に、自分なりのやつをつくれてよかったと思ってます。
一番、「らしくない」かもしれなくて、一番、ごまかしがきかないやつ。
でもね、納得の出来です。
「お前にそれは求めてない」
なんて言わずに、お試しを。
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