01/05/2022(Wed)
新年早々の抜き打ち資格試験で自分のだめさを思い知るの巻(←超長いです)

新年早々、なかなか試練の日でした。
早朝、旧工場のシャッターの鍵があきません。
「凍ってるんだな」
仕方なく、別の入り口から遠まわりしてあけます。
ここまでは、過去にもあったのですが、今度は、写真の新工場の鍵があきません。
これははじめて。
凍えながら格闘すること15分くらいかな。
「鍵、凍結」
とかを、検索。
「手で温める。『ハンドパワー』意外に効くんです」
なんてのを、恨めしく思いながらも、なんとか解錠に成功。
「ハンドパワー」、意外に効きました。
くそっ。
この工場での900回目の仕込みです。
その後も、バルブやら配管やら、あちこち凍ってて、苦労しながらも、2仕込目にはいったところでお昼休み。
昼食をすませ、やっとリラックスしていたら携帯がなります。
緊迫した声が、
「麦汁が吹き出してます!」
だって。
ま、まじか。
仕込み中にそんなことはないわけです。
でも、ないはずのことが起こったみたい。
走って(←雪と氷の道だから、そんなに速くなく)かけつけると、確かにみたことないヤバイ感じ。
出血は止めたけど、今日の試合は無理って感じでした。
九割くらい、今日の仕込みをあきらめて全部捨てる覚悟をしました。
でもね、嫌なんです。
仙人と。あれこれ話しながら対策を考えます。
結局、ダメもとでトライすることにしました。
一人じゃできないから、みんなの助けをかりながら。
900回やったのと全く違う手段しかありません。
その前の設備で1000回くらいやった、「昔取った杵柄的」なやつ。
ある意味はじめてなわけで、事前に頭の中でシュミレーションを重ねてスタート。
何度も何度も数値を確認しながら。
久しぶりに、かなり緊張して、脳味噌に汗をかきました。
結果は、当初の予定量の1/3を失いましたが、味は大丈夫なはず。
「私、失敗しないので」
って、言いたいくらいに出来たと思うけど、仕上がるまでは100%の確信はありません。
なんだか、新年早々、ビールの神様に抜き打ちの資格試験をされたみたいな感じでした。
信じてない人が多いみたいなのですが、今でも、ぼくが、志賀高原ビールの全ての仕込みをしています。
もちろん、ひとりじゃなくて、頼りになる仲間たちと。
今日の危機で、うちのチームの実力を再認識しました。
今日の新聞では、前の会社の同僚が、今年のファッショントレンドについて語ってました。
ずいぶん前、たぶんみなさんもご存知の、前の会社の大社長には、
「経営者が、自分でやってちゃダメでしょ!」
って、怒られました。
最近、特に、
「そうかもしれないな」
って、思います。
たぶん、ぼくのダメなところです。
でもね、やりたいんだからしょうがない。
いちおう、
「これぞ、クラフト」
って、ことで。
それより、トラブルの間、頼れるドイツのパートナーとやりとりして部品の手配をお願いしました。
最短で送ってくれることになりました。
でも、どうも今週はもちろん来週も仕込みが出来そうにありません。
みなさんには、もしかしたら欠品でご迷惑をおかけするかもしれませんが、どうかご容赦ください。
こんなとき、
「これぞ、クラフト」
って、いっちゃダメかもね。
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