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新年早々の抜き打ち資格試験で自分のだめさを思い知るの巻(←超長いです)


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新年早々、なかなか試練の日でした。


早朝、旧工場のシャッターの鍵があきません。

「凍ってるんだな」

仕方なく、別の入り口から遠まわりしてあけます。

ここまでは、過去にもあったのですが、今度は、写真の新工場の鍵があきません。

これははじめて。

凍えながら格闘すること15分くらいかな。

「鍵、凍結」

とかを、検索。

「手で温める。『ハンドパワー』意外に効くんです」

なんてのを、恨めしく思いながらも、なんとか解錠に成功。

「ハンドパワー」、意外に効きました。

くそっ。


この工場での900回目の仕込みです。

その後も、バルブやら配管やら、あちこち凍ってて、苦労しながらも、2仕込目にはいったところでお昼休み。


昼食をすませ、やっとリラックスしていたら携帯がなります。

緊迫した声が、

「麦汁が吹き出してます!」

だって。

ま、まじか。

仕込み中にそんなことはないわけです。

でも、ないはずのことが起こったみたい。


走って(←雪と氷の道だから、そんなに速くなく)かけつけると、確かにみたことないヤバイ感じ。

出血は止めたけど、今日の試合は無理って感じでした。


九割くらい、今日の仕込みをあきらめて全部捨てる覚悟をしました。

でもね、嫌なんです。

仙人と。あれこれ話しながら対策を考えます。


結局、ダメもとでトライすることにしました。


一人じゃできないから、みんなの助けをかりながら。


900回やったのと全く違う手段しかありません。

その前の設備で1000回くらいやった、「昔取った杵柄的」なやつ。

ある意味はじめてなわけで、事前に頭の中でシュミレーションを重ねてスタート。

何度も何度も数値を確認しながら。


久しぶりに、かなり緊張して、脳味噌に汗をかきました。


結果は、当初の予定量の1/3を失いましたが、味は大丈夫なはず。


「私、失敗しないので」

って、言いたいくらいに出来たと思うけど、仕上がるまでは100%の確信はありません。


なんだか、新年早々、ビールの神様に抜き打ちの資格試験をされたみたいな感じでした。


信じてない人が多いみたいなのですが、今でも、ぼくが、志賀高原ビールの全ての仕込みをしています。

もちろん、ひとりじゃなくて、頼りになる仲間たちと。

今日の危機で、うちのチームの実力を再認識しました。


今日の新聞では、前の会社の同僚が、今年のファッショントレンドについて語ってました。

ずいぶん前、たぶんみなさんもご存知の、前の会社の大社長には、

「経営者が、自分でやってちゃダメでしょ!」

って、怒られました。


最近、特に、

「そうかもしれないな」

って、思います。

たぶん、ぼくのダメなところです。



でもね、やりたいんだからしょうがない。

いちおう、

「これぞ、クラフト」

って、ことで。


それより、トラブルの間、頼れるドイツのパートナーとやりとりして部品の手配をお願いしました。

最短で送ってくれることになりました。

でも、どうも今週はもちろん来週も仕込みが出来そうにありません。

みなさんには、もしかしたら欠品でご迷惑をおかけするかもしれませんが、どうかご容赦ください。


こんなとき、

「これぞ、クラフト」

って、いっちゃダメかもね。







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