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ラガーについて


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そろそろ今週リリースの PILS!? と HELLES!? が、みなさんのお手元に届きはじめる頃かな。

ご存知の通り、ぼくらはラガーはあまりつくってきませんでした。


クラフトビールの世界では、ラガーとか、ケルシュとかいったスタイルが流行ってます。

PIZZA PORT のマイクも、この間、テキサスから遊びに来てくれたYETI の Doc も、そんなスタイルが好きだっていってたな。


リフレッシングで、何杯も飲めて、強すぎない。

いろんな食事も邪魔しない。


もちろん、ぼくは大好きです。

ずーっと、


そう、大学生になって東京に出て、一人で昼間のラーメン屋(中野の大勝軒か渋谷の喜楽のどっちか)で、背徳感を感じながらビールを飲んだ時からかな。


でも、このスタイルは難しい。

あらが目立つっていうのが一番。

度数も低いし、繊細なバランス勝負なので、ちょっとした短所が致命傷。

クラフトビールのラガーで、本当に美味しいのって、いまだにそんなに知りません。


さらに、もっと難しいのが「飲んでもらう理由」。

大学生のころから日本のビールを愛飲していたぼくですが、その後アメリカで暮らしたりも。


もちろんアメリカのビールは飲んでました。

90年代初頭のニューヨークでは、バドとかクアーズとかがやっぱり主役。

コロナとか Rolling Rock とかみたいな軽いやつがオシャレなビールな感じで、もっと味のあるやつていっても、ハイネケンとかか、今思えばあまりコンディションのよくない BECK'S とかがせいぜいだったかな。

だから、

「日本のビールは美味い!」

って、思ってました。

(アメリカで飲める日本のビールは、現地生産のライセンス物で、結局「アメリカのビール」でした。)


そんなわけで、ぼくは日本の大手さんのビールはリスペクトしてます。

バブル崩壊後のデフレで、世界最高の酒税対策のために生まれたビールは、自分では飲まないけど、必要悪として、その技術力には敬意を表します。


まあ、なにがいいたいかというと、日本ではちゃんとしたラガービールがリーズナブルにいくらでも飲めるってこと。


そんななかで、いくらクラフトビール業界の世界的な流行りだからって、

「小規模だから」

っていうだけで、お客様に「飲んでもらう理由」をちゃんと提供できるのかっていうのは、ぼくにとって永年の課題なのです。

クラフトなラガーってだけでいいのか?


「クラフト」って名乗っただけで、なにがクラフトビールなのか、吉永小百合さんにはわかるらしいことが、ぼくには全然わかないのの、逆な感じ。

って、伝わらないかな!?



価格は、この「飲んでもらう理由」の、大きな部分を占めます。


安いからって、美味しくないものは飲みません(ぼくは税金対策系はダメです)。

でも、高くてそこそこのものは、2度飲んでもらえないかなと。

小規模だから仕方ない部分ってもちろんあるけど、それなら大手を飲むかな。

何度も書いてますが、北海道で飲む「クラシック」なんんて、最高だし。


そんなことを、ずーっと考えてきたので、大好きなラガーをなかなかつくれないでいたのです。


大手並みの価格は無理。

(でも、ぼくらなりには最大限値段もがんばってるつもりですが。)


「それじゃ、お前のビールを飲む理由は?」


モルトの味わい、ホップの香り、そして無濾過ならではの飲み味。

って、つもりなのですが、どこまで通じるかなあ。


大好きなのに、一番ハードルが高いやつ。

みなさんの、ご意見よろしくです!




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