02/04/2023(Sat)
ラガーについて

そろそろ今週リリースの PILS!? と HELLES!? が、みなさんのお手元に届きはじめる頃かな。
ご存知の通り、ぼくらはラガーはあまりつくってきませんでした。
クラフトビールの世界では、ラガーとか、ケルシュとかいったスタイルが流行ってます。
PIZZA PORT のマイクも、この間、テキサスから遊びに来てくれたYETI の Doc も、そんなスタイルが好きだっていってたな。
リフレッシングで、何杯も飲めて、強すぎない。
いろんな食事も邪魔しない。
もちろん、ぼくは大好きです。
ずーっと、
そう、大学生になって東京に出て、一人で昼間のラーメン屋(中野の大勝軒か渋谷の喜楽のどっちか)で、背徳感を感じながらビールを飲んだ時からかな。
でも、このスタイルは難しい。
あらが目立つっていうのが一番。
度数も低いし、繊細なバランス勝負なので、ちょっとした短所が致命傷。
クラフトビールのラガーで、本当に美味しいのって、いまだにそんなに知りません。
さらに、もっと難しいのが「飲んでもらう理由」。
大学生のころから日本のビールを愛飲していたぼくですが、その後アメリカで暮らしたりも。
もちろんアメリカのビールは飲んでました。
90年代初頭のニューヨークでは、バドとかクアーズとかがやっぱり主役。
コロナとか Rolling Rock とかみたいな軽いやつがオシャレなビールな感じで、もっと味のあるやつていっても、ハイネケンとかか、今思えばあまりコンディションのよくない BECK'S とかがせいぜいだったかな。
だから、
「日本のビールは美味い!」
って、思ってました。
(アメリカで飲める日本のビールは、現地生産のライセンス物で、結局「アメリカのビール」でした。)
そんなわけで、ぼくは日本の大手さんのビールはリスペクトしてます。
バブル崩壊後のデフレで、世界最高の酒税対策のために生まれたビールは、自分では飲まないけど、必要悪として、その技術力には敬意を表します。
まあ、なにがいいたいかというと、日本ではちゃんとしたラガービールがリーズナブルにいくらでも飲めるってこと。
そんななかで、いくらクラフトビール業界の世界的な流行りだからって、
「小規模だから」
っていうだけで、お客様に「飲んでもらう理由」をちゃんと提供できるのかっていうのは、ぼくにとって永年の課題なのです。
クラフトなラガーってだけでいいのか?
「クラフト」って名乗っただけで、なにがクラフトビールなのか、吉永小百合さんにはわかるらしいことが、ぼくには全然わかないのの、逆な感じ。
って、伝わらないかな!?
価格は、この「飲んでもらう理由」の、大きな部分を占めます。
安いからって、美味しくないものは飲みません(ぼくは税金対策系はダメです)。
でも、高くてそこそこのものは、2度飲んでもらえないかなと。
小規模だから仕方ない部分ってもちろんあるけど、それなら大手を飲むかな。
何度も書いてますが、北海道で飲む「クラシック」なんんて、最高だし。
そんなことを、ずーっと考えてきたので、大好きなラガーをなかなかつくれないでいたのです。
大手並みの価格は無理。
(でも、ぼくらなりには最大限値段もがんばってるつもりですが。)
「それじゃ、お前のビールを飲む理由は?」
モルトの味わい、ホップの香り、そして無濾過ならではの飲み味。
って、つもりなのですが、どこまで通じるかなあ。
大好きなのに、一番ハードルが高いやつ。
みなさんの、ご意見よろしくです!
| ホーム |
comments
post a comment