06/18/2009(Thu)
コンテストのジャッジをする(その1)

今回のフェスティバルで、「Concours MBière - MBeer Contest」というコンテストが行われました。
このコンテストの9人のジャッジのうちの一人として、ぼくも参加してきました。
ご存知の方も多いかもしれませんが、思うところがあって、今までぼくらは自分のビールを一度もコンテストに出品したことがありません。
そんな僕が、ジャッジをしていいのかとも思いましたが、今回招待してもらうのもジャッジをするのが前提でしたし、カナダのみならず世界から集まるビールを飲めるのも勉強になるのは間違いないと思い、引き受けました。
審査は6/3-4の二日にわたって行われました。
審査員は鍵のかけられた部屋で3人ずつテーブルにつきます。1回に3種類ずつのビールが運ばれてきて、それを15分で審査します。同じテーブルの3人には、全て違う組み合わせのビールが配られ、私語も許されません。トイレも自由にいけないという厳格さです。
このコンテスト、たぶん世界の他のコンテストとは相当違います。
あらかじめ決められたビールのスタイルのガイドラインを基準に、そのビールが審査されるのとは違い、このコンテストではスタイル等に一切関係なく審査が行われ、プラチナメダル1つと、ゴールドメダル10が選ばれます。あくまでも味を重視するということで、ビールの外観(色あいや透明さ等)も審査項目からはずされています。
スタイルを基準に審査が行われるコンテストで、素晴らしいビールが、そのスタイルに厳密にあわないということで受賞できなかったり、既存のスタイルを越えたビールが増えてきたりしているということもあって、このコンテストでは、純粋に飲んで美味しいビールを選ぶということが主眼に置かれています。
ぼくらに与えられる情報はビールのみ。
正直、例えば低アルコールの穏やかなビールから、高アルコールで個性の強いビールまで幅広くあるなかで、本当にいいものを客観的に選べるのだろうかと、最初は戸惑いました。
とはいえ、各ブルワーが真剣につくったビールです。
真剣にやってきました。
まず飲んでみて、自分の思うそのビールのスタイルを記入。あとは、香り、味を採点するとともにコメントしていきます。
4セット、最大12種類をティスティングして、休憩。その後もう4セット。これを二日間くり返します。
結構疲れましたし、戸惑いもしましたけど、非常に勉強にもなったのです。
ちょっと長くなっちゃったので、続きはまた。
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comments
スタイル先行の日本にこそ、必要なコンテストではないでしょうか…
でも、一つ一つのビールに真面目に向き合うことで、必ずしも(例えば高アルコールのビールとか)派手なタイプに偏らずに評価できるような気もしました。
そういう意味では、「そのビールを純粋にどう思うか」という点で、普段ビールを飲む感覚にとても近い審査方法かもしれませんね。
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